結婚式の装花、ボリュームを減らさずに賢く節約するプロのテクニックと実例紹介
結婚式という一生に一度の大切な日。
その空間を彩る装花は、会場の雰囲気を決定づける重要な要素であり、多くのカップルがこだわりたいポイントの一つです。
しかし、装花にかかる費用は意外と高額になりがちで、「ボリュームを妥協したくないけれど、予算も抑えたい」と悩まれる方も少なくありません。
この記事では、そんなお悩みを解決するために、装花のボリュームを損なわずに賢く節約できるプロならではのテクニックと、実際の結婚式での成功事例をたっぷりご紹介します。
感動的な一日を、心ときめく花々で彩りながら、賢く予算を管理する方法を一緒に探っていきましょう。
会場を華やかに見せるための装花デザインの工夫
結婚式の装花で「ボリューム感」を演出するためには、単に花材の量を増やすだけでなく、デザインの工夫が不可欠です。
限られた予算の中でも、最大限の華やかさを引き出すためのプロの視点からのアプローチをご紹介します。
会場の広さや形状、そして全体のテーマに合わせて、効果的な装飾方法を見つけることが、ボリュームアップと節約を両立させる鍵となります。
空間全体を意識した装飾プランニング
結婚式の装花を考える際、つい個々のアイテム(例えば、メインテーブルやゲストテーブルの花)に目が行きがちですが、空間全体を俯瞰して装飾プランを立てることが、ボリューム感を損なわずに節約する上で最も重要です。
例えば、会場の入り口やエントランスに印象的な装花を配置することで、ゲストが会場に入った瞬間に「華やかだ」と感じてもらえる効果があります。
これは、会場全体に均等に花を配置するよりも、視覚的なインパクトが大きく、かつコストを抑えられる場合があります。
さらに、天井から吊るす装飾や、壁面に装飾を施すことも、床面積に占める花材の量を減らしつつ、空間全体のゴージャス感を高めるテクニックです。
特に、高砂(メインテーブル)周りの装飾に注力し、その周りを印象的にすることで、全体的なボリューム感を演出することも可能です。
例えば、高砂のバックにアーチ状の花を設えたり、奥行きを感じさせるような装飾を施したりすることで、写真映えも抜群になり、ゲストの記憶にも強く印象づけられます。
また、ゲストテーブルの装花は、一点あたりのボリュームを抑えつつ、数を増やすのではなく、配置場所や高さを工夫することで、テーブル全体が華やかに見えるようにデザインします。
例えば、背の高いキャンドルスタンドと低めの花を組み合わせたり、テーブルの端に集中的に装花を配置したりするのも効果的です。
これにより、視覚的な変化が生まれ、単調さを避けることができます。
さらに、季節の花材を積極的に取り入れることは、新鮮で瑞々しい印象を与えるだけでなく、旬の花は比較的安価で手に入りやすいというメリットもあります。
例えば、春ならチューリップやラネキュラス、夏ならひまわりやデルフィニウム、秋ならダリアやコスモス、冬ならポインセシアやシクラメンなど、その時期ならではの花を選ぶことで、自然と季節感あふれる豊かな装花になります。
これらの花材は、単価が抑えられるだけでなく、その時期のトレンドにも合致しやすく、より洗練された印象を与えることができます。
花材の選び方と配置の妙で演出するボリューム感
装花のボリューム感を演出するためには、花材そのものの選び方と、それをどのように配置するかが非常に重要になります。
単価が高い高級な花材ばかりを多用するのではなく、ボリューム感のある、かつ比較的安価な花材を巧みに組み合わせることが、節約しながらも華やかさを実現する秘訣です。
例えば、メインとなる存在感のある花(例えば、バラやユリなど)を数輪使用し、その周りをグリーン(葉物)や、小ぶりながらも数多く配置することでボリュームを出すことができるカスミソウ、トルコギキョウ、カーネーションなどを組み合わせます。
特に、グリーンは装花全体のボリューム感を出すのに非常に効果的です。
ユーカリやアイビー、ドラセナなどは、比較的安価で手に入りやすく、かつ葉の広がりや枝ぶりで空間を埋めることができます。
これらのグリーンを多めに使用することで、花材の量を抑えつつ、豊かな緑に包まれたような、ナチュラルでボリューム感のある装花に仕上がります。
また、花材の「高さ」を意識した配置も、ボリューム感を演出する上で欠かせません。
ゲストテーブルの花であれば、背の高い花瓶に高さを出したアレンジメントを置くことで、テーブル全体が引き締まり、華やかな印象になります。
逆に、メインテーブルでは、床置きの大きなアレンジメントや、高さを出した装飾を組み合わせることで、よりダイナミックな空間を演出できます。
さらに、「面」で捉えた装飾も効果的です。
例えば、壁面装飾や、階段の手すりに沿って装飾を施す場合、花材を細かく散らすのではなく、ある程度のまとまりを持たせて配置することで、視覚的なインパクトが強まり、ボリューム感が増します。
一点一点の花材の単価を抑えつつ、その配置を工夫することで、まるで贅沢な装飾を施したかのような印象を与えることができるのです。
例えば、メインテーブルに置くアレンジメント一つをとっても、花瓶の形状を工夫したり、花材を前面だけでなく、奥や横にも広がるようにデザインしたりすることで、実際の使用量以上のボリューム感を生み出すことが可能です。
実例に学ぶ!賢い装花節約術とプロの裏技
ここでは、実際に結婚式で装花を賢く節約しながらも、理想のボリューム感を実現したカップルの実例と、それを支えたプロのテクニックをご紹介します。
これらの事例を参考に、ご自身の結婚式に合わせたアイデアを見つけてみてください。
装花アイテムの賢い選択と再利用
結婚式の装花において、「どこで」「どのように」装花を使うかを戦略的に考えることが、節約の鍵となります。
例えば、挙式で使うブーケやブートニアを、披露宴でも再利用したり、装飾として飾ったりする工夫は、コスト削減に大きく貢献します。
特に、ブーケは花嫁の最も大切なアイテムであり、その美しさを披露宴でも楽しみたいと考える方は多いでしょう。
ブーケをそのまま高砂の横に飾ったり、ゲストテーブルの中央にアレンジメントの一部として活用したりすることで、特別なアイテムが空間を彩り、華やかさをプラスします。
また、ウェルカムスペースの装花も、工夫次第で節約できます。
例えば、披露宴会場のエントランスに配置する装花を、ウェルカムスペースにも兼用させる、あるいは、前撮りで使用した装花の一部を再利用するなど、様々な方法が考えられます。
さらに、「装花」と「装飾」を分けて考えることも重要です。
例えば、キャンドルやフォトフレーム、リボン、チュールなどの装飾アイテムを効果的に使用することで、花材の量を減らしつつも、空間全体の華やかさやテーマ性を高めることができます。
例えば、ゲストテーブルに、背の高いキャンドルスタンドと、その周りに小ぶりながらも彩りの良い花を数輪配置するだけでも、十分な華やかさを演出できます。
また、装花を「一点集中型」にするという考え方も有効です。
例えば、メインテーブルや、ゲストの注目を集めたい特定のエリアに、ボリュームのある印象的な装花を配置し、それ以外のエリアは、グリーンやキャンドル、あるいはシンプルな装飾でまとめることで、全体的なコストを抑えつつ、視覚的なインパクトを最大化することができます。
さらに、造花やプリザーブドフラワーを効果的に取り入れることも、節約の一つの方法です。
例えば、メインの装花は生花を使用し、ウェルカムスペースや、あまり目立たない場所の装花に、質の高い造花やプリザーブドフラワーを使用することで、全体のコストを抑えながらも、統一感のある空間を演出することが可能です。
最近では、非常にリアルで高品質な造花も多く、専門の業者に依頼すれば、生花と見間違えるような美しい装飾も実現できます。
会場装飾の再利用と持ち込みの検討
結婚式の装花で節約する上で、会場装飾の再利用や、持ち込みの可能性を検討することは、非常に有効な手段です。
多くの会場では、披露宴会場の装花を挙式でも使用したり、披露宴会場の装花を二次会でも使用したりすることで、一度に複数のシーンで装花を活用できる場合があります。
例えば、挙式でバージンロードの両脇に飾った花を、披露宴会場の入り口に移動させたり、ゲストテーブルの花を、二次会の会場の装飾として再利用したりするなど、「移動」や「再配置」を前提とした装飾プランを組むことで、装花にかかる費用を大幅に削減できます。
また、装花を持ち込み可能かどうかの確認も重要です。
会場によっては、持ち込み料が発生する場合もありますが、外部のフローリストに依頼することで、会場専属のフローリストよりも安価に、かつオリジナリティあふれる装花を実現できることがあります。
特に、こだわりたいアイテム(例えば、特別な思い出のある花材を使ったブーケや、テーマに合わせたユニークな装飾など)がある場合は、持ち込みを検討する価値は十分にあります。
持ち込みを検討する際は、会場の装飾規定や、搬入・設置の時間などを事前にしっかりと確認しておくことが大切です。
また、装花以外で空間を華やかに演出するアイテムの活用も、節約に繋がります。
例えば、照明を工夫することで、空間に奥行きやドラマチックな雰囲気を演出し、装花のボリューム感を補うことができます。
キャンドルを多めに配置したり、スポットライトを効果的に使用したりすることで、会場全体がより一層華やかに、そしてロマンチックになります。
さらに、ペーパーアイテム(席札、メニュー表など)のデザインと装花の世界観を統一することも、全体の調和を生み出し、装花にかける費用を抑えつつも、洗練された印象を与えることができます。
例えば、席札に小さなドライフラワーを添えたり、メニュー表のデザインに花柄を取り入れたりするだけでも、統一感が生まれます。
これらの工夫は、一つ一つは小さなものでも、全体として組み合わさることで、大きな節約効果と、理想通りの華やかな空間演出に繋がるのです。
まとめ
結婚式の装花は、空間を彩り、ゲストの心に残る感動的なシーンを演出する上で欠かせない要素です。
しかし、その費用は時に大きな負担となりがちです。
この記事では、結婚式の装花のボリュームを減らさずに節約するためのプロのテクニックと、実際の結婚式での実例を交えながら、賢い装花選びのポイントをご紹介しました。
空間全体を意識したデザインプランニング、季節の花材やグリーンの効果的な活用、そして装花アイテムの再利用や持ち込みの検討など、様々なアプローチがあります。
これらのテクニックを参考に、ご自身の結婚式にぴったりの、理想の装花と予算のバランスを見つけてください。
一生に一度の特別な日を、心ときめく花々で彩りながら、賢く、そして美しく、最高の思い出を創り上げましょう。

