結婚式場決める前に読む!“後から増える費用”の見抜き方

結婚式場決める前に読む!“後から増える費用”の見抜き方

結婚式場探し、ワクワクする一方で、「一体いくら総額でかかるんだろう?」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。
パンフレットやHPに記載されている金額は、あくまで「基本プラン」であることがほとんど。
実は、結婚式準備を進めるうちに、当初の想定よりも費用が膨らんでしまうケースは少なくありません。
特に、「後から増える費用」の見抜き方を知っておかないと、予算オーバーの大きな原因になりかねません。
この記事では、経験豊富なウェディングプランナーが、見落としがちな追加費用のカラクリを徹底解説。
賢く結婚式場を選ぶための、目からウロコのマル秘テクニックをお届けします。

目次

見落とし厳禁!初期見積もりに隠された「追加費用」の落とし穴

結婚式場との最初の打ち合わせで提示される見積もりは、いわば「入り口」のようなもの。
ここに書かれている金額だけで安心してしまうと、後々思わぬ追加請求に驚くことになります。
なぜ、見積もりから費用が増えてしまうのでしょうか。
その背景には、いくつか共通するパターンがあります。

プラン内容の「曖昧さ」と「オプション」の罠

多くの結婚式場では、魅力的な「パッケージプラン」を提供しています。
しかし、このプランに含まれる内容が、実は「最低限」あるいは「限定的」であることが多いのです。
例えば、料理のコース内容やドリンクの種類、装花のボリューム、衣装のレンタル枠などが、プランによって大きく異なります。
「このプランには、一番人気の〇〇コースは含まれていませんでした!」
「衣装は〇〇ブランドのドレスしか選べないなんて知らなかった…」
このような事態は、プラン内容を細部まで確認しないことで起こりがちです。
特に、「〇〇が含まれます」という表現の裏に、「〇〇以外はオプションです」という前提が隠されていることも。
後から「やっぱりこっちが良い」「あれもこれも追加したい」となると、当然ながら追加費用が発生します。
例えば、ウェルカムドリンクや、披露宴で流すオープニングムービー、エンドロールムービーなども、基本プランに含まれていないことが多い項目です。
また、ゲストの人数が増えた場合、当初の見積もりから一人当たりの単価が加算されるのはもちろんですが、会場の収容人数や、テーブル配置によっては、追加の装花や装飾が必要になるケースもあります。
さらに、衣装のレンタル期間や、ヘアメイクのリハーサルなども、別途料金がかかる場合があるので注意が必要です。
多くのカップルが、一生に一度の結婚式だからこそ、妥協したくないという気持ちから、気づけばオプションを次々と追加してしまい、予算をオーバーしてしまうのです。

「最低限」のサービスから「理想」へのギャップを埋める費用

結婚式場が提示する初期見積もりは、あくまで「最低限のサービスで実現できる結婚式」を想定していることが多いです。
しかし、多くのカップルは、SNSや雑誌で見た憧れの結婚式をイメージしています。
そのイメージと、初期見積もりで提示された内容との間には、どうしてもギャップが生じます。
例えば、装花一つをとっても、初期見積もりでは「テーブルに一輪のお花」というレベルかもしれません。
しかし、多くの花嫁が望むのは、会場全体を華やかに彩る、ボリュームのある装花でしょう。
この「理想」と「現実」のギャップを埋めるために、装花のグレードアップや、会場全体への装飾、ブーケやブートニアのランクアップなどを希望すると、追加費用が発生します。
また、料理やドリンクも同様です。
初期見積もりでは、一番リーズナブルなコースやドリンクメニューが提示されていることがほとんど。
「せっかくだから、ゲストに喜んでもらいたい」という思いから、料理のランクを上げたり、フリードリンクのメニューを充実させたりすると、当然ながら費用は上がります。
さらに、音響や照明の演出、映像演出なども、基本プランに含まれていない場合が多く、希望すれば追加料金が発生します。
特に、プロジェクターやスクリーン、音響設備の使用料が別途かかる会場もあるため、事前の確認が必須です。
私自身の経験で、あるカップルが「アットホームで温かい雰囲気の結婚式にしたい」と希望されていましたが、初期見積もりでは、会場の装飾が最低限でした。
後から「もっと華やかにしたい」「キャンドルをたくさん飾りたい」と希望された結果、装花や小物のレンタル費用が当初の倍近くになってしまった、というケースもありました。
これは、「理想」を具体的にイメージし、それを実現するために必要な費用を、初期段階でしっかりと把握できていなかったことが原因です。

賢く見抜く!「後から増える費用」を未然に防ぐためのチェックリスト

後から「こんなはずじゃなかった!」と後悔しないために、契約前にしっかりと確認しておきたいポイントがあります。
ここでは、具体的なチェック項目と、その見抜き方をご紹介します。

装花・装飾:ボリュームと内容を具体的にイメージする

装花は、結婚式の雰囲気を大きく左右する重要な要素ですが、同時に費用もかさみやすい項目です。
初期見積もりでは、「メインテーブル装花」「ゲストテーブル装花」といった項目で、最低限のボリュームが提示されていることが多いです。
ここで注意すべきは、「何名掛けのテーブルに、どれくらいのボリュームの装花がつくのか」という点です。
例えば、10名掛けのテーブルに、小ぶりの花瓶に一輪だけのお花では、寂しい印象になってしまうかもしれません。
「ゲストテーブル装花〇〇円」と記載されている場合、その金額でどれくらいのボリュームや種類の花が用意されるのか、必ず担当者に具体的に確認しましょう。
可能であれば、過去の結婚式でその金額で実現された装花の写真をいくつか見せてもらうと、イメージが掴みやすいです。
また、ブーケやブートニア、ウェルカムスペースの装飾、リングピローなども、別途料金がかかる場合が多いです。
特に、ブーケはデザインや使用する花材によって、価格が大きく変動します。
私の知る限り、ある会場では、初期見積もりの装花代で「テーブルに季節の花を3本程度」という内容でした。
しかし、新婦がイメージしていたのは、会場全体を華やかに彩る、ボリュームたっぷりの装花。
結局、装花代だけで当初の3倍近い金額になってしまいました。
これは、「会場全体を彩る」というイメージを、初期段階で担当者に伝えきれていなかった、あるいは、そのイメージを実現するために必要な費用を、具体的に把握していなかったことが原因です。
「会場の広さに対して、装花のボリュームは十分か」「希望するテイストの装花は、予算内で実現可能か」といった点を、写真や実例を参考にしながら、担当者としっかり話し合うことが重要です。

料理・ドリンク:ゲストへの「おもてなし」と「満足度」を考慮する

料理とドリンクは、ゲストが最も直接的に満足度を感じる部分であり、だからこそ、後からランクアップしたくなる項目でもあります。
初期見積もりには、最もリーズナブルなコース料理や、基本的なフリードリンクメニューが記載されていることがほとんどです。
「料理のコースは〇〇円から」と記載されている場合、そのコース内容を具体的に確認しましょう。
前菜、スープ、魚料理、肉料理、デザートといった構成になっているか、どのような食材が使われているかなどを把握することが大切です。
また、フリードリンクも、ソフトドリンクのみなのか、アルコールが含まれているのか、さらに、ビール、ワイン、日本酒、カクテルなど、どのような種類のお酒が含まれているのかを確認する必要があります。
「ゲストに美味しい料理と、たくさんのお酒を楽しんでもらいたい」と考える場合、初期見積もりから料理やドリンクのランクを上げる必要が出てきます。
例えば、ある会場では、初期見積もりのドリンクメニューに、ビールとソフトドリンクのみが含まれていました。
しかし、新郎新婦は、ワインや日本酒も豊富に用意したいと考え、フリードリンクのグレードを上げた結果、一人当たりの単価が1,000円以上上がってしまった、というケースがありました。
「ゲストの年齢層や好みを考慮した料理・ドリンクプランは何か」「アレルギー対応や、苦手な食材の変更は可能か」といった点も、事前に確認しておくと安心です。
さらに、ウェディングケーキも、デザインやサイズ、フルーツの量などによって料金が変動することがあります。
初期見積もりに含まれているケーキが、どのようなものなのかも確認しておきましょう。

衣装・美容:妥協したくないからこそ、慎重に検討を

衣装や美容に関しても、後から追加費用が発生しやすい項目です。
「衣装は〇着まで無料」となっていても、選べる衣装のブランドやデザインに制限があったり、小物(アクセサリー、ベール、グローブなど)が別途料金だったりするケースは少なくありません。
特に、和装を選ぶ場合、白無垢や色打掛、引き振袖といった種類によって、レンタル料金が大きく異なります。
また、人気のブランドや、最新のデザインの衣装は、追加料金がかかることがほとんどです。
「衣装のレンタル期間はどれくらいか」「クリーニング代は含まれているか」「ヘアメイクリハーサルは含まれているか」といった点も、事前に確認しておきましょう。
私自身、ある新婦から「どうしても着たいドレスがあったのですが、初期見積もりでは選べず、追加料金を支払ってレンタルしました。
その差額が、当初の衣装代の倍以上になってしまいました」という話を聞いたことがあります。
これは、「このドレスが着たい!」という希望を、初期段階で担当者に伝えきれていなかった、あるいは、そのドレスの料金を事前に確認していなかったことが原因です。
「衣装の持ち込みは可能か、その場合の持ち込み料はいくらか」「ヘアメイクのリハーサルは、どこまで対応してもらえるのか」といった点も、事前に担当者としっかりと話し合っておくことが大切です。

ペーパーアイテム・引き出物・演出:細部までこだわるほど増える費用

ペーパーアイテム(招待状、席次表、席札など)、引き出物、そして結婚式当日の演出(映像、音響、余興など)も、後から費用が増えやすい項目です。
ペーパーアイテムは、デザインや印刷方法、紙質によって料金が大きく変わります。
初期見積もりでは、最もシンプルなデザインのものが含まれている場合が多いです。
引き出物も、ゲストの年齢層や関係性を考慮して、様々な種類のものを用意したいと考える方が多いでしょう。
「カタログギフト」「引菓子」「縁起物」といった定番の組み合わせでも、選ぶ商品によって総額は大きく変動します。
映像演出(オープニングムービー、プロフィールムービー、エンドロールムービーなど)や、音響・照明の演出も、「会場の機材使用料」「オペレーター料」「DVDの作成費」などが別途かかる場合があります。
「招待状のデザインをオリジナルにしたい」「引き出物を、ゲスト一人ひとりに合わせたものにしたい」「迫力のある映像演出を取り入れたい」といった希望があると、当然ながら追加費用が発生します。
私の経験上、あるカップルは、ペーパーアイテムをすべて手作りで統一したいと考えていましたが、一部、会場提携の業者に依頼したことで、当初の予算を大幅に超えてしまいました。
これは、「ペーパーアイテムはすべて手作りで」という強い希望があったにも関わらず、その実現可能性や、会場のシステムとの兼ね合いを、初期段階で十分に確認していなかったことが原因です。
「ペーパーアイテムの持ち込みは可能か、その場合の料金は」「引き出物の種類や価格帯は、どれくらいか」「映像・音響演出の料金体系は」といった点を、事前に担当者と細かく確認することが重要です。

「後から増える費用」を賢く見抜くための最終チェックポイント

ここまで、後から増える費用の具体的な項目と見抜き方について解説してきましたが、最後に、結婚式場を選ぶ上で、さらに賢く判断するための最終チェックポイントをお伝えします。

初期見積もりは「最低限」を想定していることを理解する

まず大前提として、結婚式場の初期見積もりは、あくまで「最低限のサービスで実現できる結婚式」を想定した金額であると理解することが大切です。
ここで提示された金額を基準に、自分たちの理想の結婚式がどれくらいプラスアルファで実現できるのか、という視点で検討を進めましょう。
「この金額で、本当に満足できる結婚式が挙げられるのだろうか?」という疑問を持ったら、それは「後から増える費用」に気づくサインです。
「この見積もりは、あくまでスタートライン。
ここから、私たちの理想を加えていくんだ」
という意識を持つことで、冷静に判断できるようになります。

担当者との「コミュニケーション」が何よりも重要

結婚式場探しで最も重要なのは、担当者との良好なコミュニケーションです。
遠慮せずに、疑問に思ったこと、不安に感じたことは、すべて担当者に質問しましょう。
「この項目は、具体的にどのような内容が含まれていますか?」
「もし、この部分をグレードアップすると、いくらくらい追加になりますか?」
「他のカップルは、この項目で平均いくらくらい追加されていますか?」
といった質問をすることで、担当者も、あなたの疑問や不安を理解し、より的確なアドバイスをしてくれるはずです。
また、担当者の対応や説明の丁寧さも、会場選びの重要な判断材料になります。
説明が曖昧だったり、質問に対して明確な回答が得られなかったりする場合は、注意が必要です。
私自身、あるカップルが、担当者の説明が曖昧だったため、後から高額な追加費用が発生してしまった、という話を聞いたことがあります。
「担当者が、こちらの予算や希望をしっかりと理解し、それに沿った提案をしてくれるか」

  • URLをコピーしました!
目次