屋外・ガーデンでの結婚式、風と日差しを味方につける下見の極意
憧れのガーデンウェディング。
開放的で自然光あふれる空間は、ゲストの心にも特別な思い出として刻まれることでしょう。
しかし、屋外ならではの悩みもつきもの。
特に、当日の天候に左右される「風」と「日差し」は、結婚式を成功させる上で見落とせないポイントです。
せっかくの下見で、これらの要素をしっかりと把握し、対策を練っておくことが、理想の結婚式を実現するための鍵となります。
この記事では、結婚式場の下見で、屋外・ガーデン編として、風と日差しに焦点を当て、どのようにチェックし、どんな対策を講じれば良いのか、具体的なポイントを徹底解説します。
あなただけの特別な一日を、快適で記憶に残るものにするために、ぜひ参考にしてください。
時間帯別の陽の当たり方とゲストの快適さをシミュレーションする
ガーデンウェディングの魅力は、何と言っても自然光を存分に浴びられること。
しかし、その自然光も、時間帯によって強さや当たり方が大きく変わります。
特に、日差しが強くなる時間帯は、ゲストが暑さを感じたり、写真写りに影響が出たりする可能性も。
下見の際は、挙式や披露宴が予定されている時間帯に、実際にガーデンに足を運び、太陽の動きを観察することが非常に重要です。
例えば、昼過ぎの挙式であれば、西日が強くなる時間帯かもしれません。
写真撮影の際には、逆光になりすぎて顔が暗くなってしまう、あるいは眩しすぎて目が開けられない、といった事態も考えられます。
逆に、午前中の早い時間帯であれば、まだ日差しも柔らかく、心地よいかもしれません。
「この時間帯にゲストがどこに座るのか」「写真撮影はどこで行われるのか」といった具体的なシーンを想定しながら、陽の当たり方をチェックしましょう。
さらに、ゲストの座席位置と日差しの関係も、細かく確認が必要です。
特に、夏場の結婚式では、直射日光が当たる席は避けたいものです。
会場のスタッフに、ゲストの席配置について相談する際は、「この時間帯だと、この辺りの席は日差しが強くなりますか?」と具体的に質問してみましょう。
もし、日差しが気になる席がある場合は、「パラソルやテントの設置は可能か」「日陰になる場所はあるか」といった代替案についても確認しておくことが大切です。
また、夏場であれば、風通しも重要なポイントです。
風が心地よく吹き抜けるガーデンは快適ですが、強風が吹き荒れるとなると話は別です。
特に、装飾品が飛ばされたり、料理に砂埃が入ったりする可能性も考慮しなくてはなりません。
下見の際に、風の強さを体感し、会場のスタッフに「普段、この時間帯はどのくらいの風が吹きますか?」と質問してみるのも良いでしょう。
風向きによって、ゲストが不快に感じる可能性も考慮し、風上・風下についても把握しておくと安心です。
私の友人の結婚式では、まさにこの日差しの問題が起こりました。
夏場の午後からの挙式で、ガーデンに設置された高砂席に、新郎新婦が座ったのですが、西日が真正面から当たり、終始眩しそうにしていたのです。
写真を見返しても、二人とも目を細めており、せっかくの素敵な表情が台無しになってしまっていました。
後で聞いた話では、会場側から日差し対策についての提案はあったものの、あまり深刻に考えていなかったとのこと。
このように、「自分たちは大丈夫だろう」という思い込みは禁物です。
下見の段階で、あらゆる可能性を想定し、具体的な対策を会場側と共有しておくことが、後悔しないための秘訣と言えるでしょう。
風の影響を最小限に抑えるための会場設備と装飾の工夫
屋外での結婚式、特にガーデンウェディングでは、風は避けて通れない要素です。
心地よい風はリラックス効果をもたらしますが、強風となると、様々なトラブルの原因になりかねません。
下見の際には、風が結婚式に与える影響を具体的にイメージし、会場の設備や装飾でどのような対策が可能かを確認することが不可欠です。
まず、ゲストの席周りについてです。
強風が吹いた際に、ゲストの衣服や髪が乱れるのはもちろん、ペーパーアイテム(席次表やメニュー表など)が飛ばされてしまう可能性も考えられます。
会場に、「ゲストテーブルに重しやクリップを用意してもらうことは可能か」「風よけになるようなパーテーションやスクリーンはあるか」といった設備面での確認を行いましょう。
もし、会場にそのような設備がない場合でも、自分たちで持ち込めるものがないか、事前に相談しておくと安心です。
例えば、テーブル装花に重みのある器を選んだり、席札にデザイン性の高いクリップを添えたりするだけでも、多少の風には強くなります。
次に、装飾品についてです。
ガーデンに飾るバルーンや、布を使った装飾は、風の影響を受けやすい代表例です。
「風で揺れすぎたり、飛ばされたりしないか」「固定はしっかりできるのか」といった点を、会場の担当者と具体的に話し合いましょう。
特に、受付周りやウェルカムスペースに設置する装飾品は、ゲストの動線にも影響するため、安全面も考慮が必要です。
例えば、背の高い装飾品は、風で倒れてしまう危険性がないか、しっかりと固定できる場所を選ぶようにしましょう。
また、食事やドリンクの提供についても、風の影響を考慮する必要があります。
屋外でビュッフェ形式の食事を提供する場合、風でホコリが舞って食材に付着する可能性もゼロではありません。
会場に、「ビュッフェ台にはカバーを設置できますか」「風が強い場合の食事提供場所の変更は可能ですか」といった質問をしておくと良いでしょう。
ドリンクカウンターについても、グラスやボトルが倒れないように、安定した場所に設置してもらうなどの配慮が必要です。
さらに、音響設備への影響も忘れてはなりません。
風の音がBGMやアナウンスの音をかき消してしまうこともあります。
下見の際に、「風の強い日でも、音響はクリアに聞こえますか」「必要であれば、音響の出力を調整してもらえますか」といった確認をしておきましょう。
屋外での音響は、建物の構造や周囲の環境によっても聞こえ方が変わるため、実際に音を出してもらい、確認するのが一番です。
私自身の経験ですが、以前、友人のガーデンウェディングで、風がかなり強かった日がありました。
屋外のステージで余興をしていたのですが、風でマイクスタンドが倒れそうになったり、司会者の声が風に流されてしまったりと、ハプニングの連続でした。
幸い、会場スタッフの方が機転を利かせて、早めに屋内へ移動する判断をしてくれたので、大きな問題にはなりませんでしたが、もしあのまま屋外で続けていたら、ゲストも新郎新婦も、そして演者も、落ち着いて楽しむことはできなかったでしょう。
「風は自然のものだから仕方ない」と諦めるのではなく、会場の設備や装飾、そしてスタッフの対応力も含めて、総合的に判断することが大切だと痛感しました。
下見の際には、万が一の風対策について、会場側がどのような準備をしてくれるのか、具体的に確認しておくことを強くお勧めします。
日差し・暑さ対策と、それを活かす演出のアイデア
ガーデンウェディングの魅力の一つである、開放的な日差し。
しかし、これが強すぎると、ゲストは暑さや眩しさを感じ、せっかくの結婚式が台無しになってしまうことも。
下見の際には、日差しや暑さに対する具体的な対策を会場側と共有し、さらにそれを逆手に取った演出のアイデアまで検討することが、スマートな結婚式を実現する秘訣です。
まず、ゲストが快適に過ごせるように、「日陰になるスペース」を確保することが最優先です。
下見の際に、ガーデンのどこに日陰ができるのか、時間帯による変化はあるのかを確認しましょう。
もし、十分な日陰がない場合は、「テントやパラソルの設置は可能か」「タープを張ることはできるか」といった、会場の設備やレンタル品について確認します。
特に、披露宴会場のテラス席など、ゲストが長時間過ごす場所の日陰対策は重要です。
また、暑さ対策グッズの準備も検討しましょう。
会場によっては、扇子やうちわ、冷たいおしぼりなどをゲストに配布してくれるサービスがあります。
下見の際に、そのようなサービスがあるか、または自分たちで持ち込むことができるかを確認しましょう。
「オリジナルのうちわや扇子をデザインして、記念品として配る」といったアイデアも、ゲストへの心遣いが伝わり、喜ばれること間違いなしです。
さらに、夏場の結婚式であれば、「ミストシャワーの設置」も効果的です。
会場によっては、ガーデンにミストシャワーを設置できる設備がある場合もあります。
しかし、日差しや暑さ対策ばかりに目を向けるのではなく、「日差しを活かした演出」も考えてみましょう。
例えば、日中のガーデンでは、「木漏れ日」を活かした写真撮影が人気です。
木漏れ日の中で撮影する写真は、自然で温かみのある雰囲気になるため、思い出に残る一枚になるでしょう。
また、「ガーデンにキャンドルを灯す」演出も、日差しが和らぐ夕暮れ時や、夜になると幻想的な雰囲気を醸し出します。
日中の強い日差しを避けるために、挙式や披露宴の時間を夕方から始める、あるいは、日中の暑い時間帯は屋内で過ごし、涼しくなった夕方からガーデンでの演出を取り入れる、といった時間配分を工夫するのも良いでしょう。
さらに、「ガーデンでのデザートビュッフェ」は、日差しの下だからこそ映える演出の一つです。
色とりどりのスイーツが並ぶ様子は、華やかでゲストの目を楽しませてくれます。
ただし、夏場は溶けやすいものもあるため、「保冷対策」はしっかりと行う必要があります。
会場のスタッフと、どのようなスイーツを用意し、どのように保冷するかを具体的に相談しましょう。
私の知人の結婚式では、夏場のガーデンでの挙式でした。
暑さ対策として、会場側が各ゲストの席に、冷たいペットボトルのお水と、オリジナルのデザインが施された扇子を用意してくれたのです。
さらに、挙式中には、スタッフの方が定期的にうちわで扇いでくれたり、冷たいおしぼりを配ってくれたりしました。
おかげで、ゲストは暑さをあまり感じることなく、リラックスして挙式を楽しむことができました。
そして、披露宴では、ガーデンにたくさんのキャンドルが灯され、幻想的な雰囲気に。
日中の強い日差しが、夕暮れ時のロマンチックな空間へと見事に変化したのです。
「暑さ対策」と「演出」は、表裏一体です。
下見の際に、会場のスタッフとしっかりと相談し、ゲストが快適に過ごせる環境を作りつつ、日差しやガーデンの魅力を最大限に引き出す演出を考えてみてください。
まとめ
結婚式場の下見、特に屋外・ガーデン編では、風と日差しの影響を徹底的に把握することが、理想の結婚式を実現するための第一歩です。
時間帯別の陽の当たり方をシミュレーションし、ゲストの快適さを最優先に考えましょう。
風の影響を最小限に抑えるためには、会場の設備や装飾の工夫が不可欠です。
ペーパーアイテムが飛ばされないか、装飾品が破損しないかなど、具体的なリスクを想定し、会場側と対策を共有してください。
そして、日差しや暑さ対策は、単に不快感を軽減するだけでなく、それを活かした演出へと繋げることができます。
木漏れ日の中での写真撮影や、夕暮れ時のキャンドル演出など、ガーデンならではの魅力を最大限に引き出すアイデアを、会場スタッフと共に練り上げましょう。
これらのポイントをしっかりと押さえることで、ゲストにとっても、そして新郎新婦にとっても、忘れられない素晴らしい一日となるはずです。