お祝いの気持ちでいっぱいの結婚式招待状を受け取ったとき、楽しみと同時に「そういえばアレルギーがあるけれど、どう伝えたら良いんだろう？」と少し不安になる方もいらっしゃるかもしれません。
せっかくの晴れの日に、体調を崩したり、新郎新婦に心配をかけたりすることは避けたいですよね。
ゲストとして安心して結婚式に参加するためにも、アレルギー情報は適切に伝えることがとても大切です。
では、結婚式招待状にアレルギーを伝える際のメッセージマナーには、どのような点に気を付ければ良いのでしょうか？この記事では、失礼なく、かつ確実にアレルギー情報を伝えるための具体的な方法やメッセージ例をご紹介します。
結婚式招待状への返信でアレルギーを伝える基本マナー
結婚式に招待された際にアレルギーがある場合、その情報を新郎新婦に伝えることは、ゲスト自身が安全に食事を楽しむためだけでなく、お二人が心を込めて準備した披露宴を滞りなく進行させるためにも非常に重要です。
多くの結婚式場では、ゲストのアレルギーに対応した特別メニューを提供してくれますが、そのためには事前に正確な情報が必要となります。
アレルギー情報を伝えることは、決してわがままではなく、むしろ新郎新婦への配慮であり、円滑な準備に協力することにつながるのです。
アレルギー情報を伝えることの重要性
アレルギーは、軽い症状で済むものから命に関わる重篤な反応を引き起こすものまで様々です。
特に食物アレルギーの場合、提供される料理に原因となる食材が含まれていると、アナフィラキシーショックなどの緊急事態につながる可能性もゼロではありません。
新郎新婦や式場スタッフは、ゲスト全員に安心して過ごしてもらいたいと願っています。
そのため、アレルギー情報を事前に把握していれば、適切な食材の変更や調理方法の調整を行うことができます。
逆に、情報がないまま当日を迎えてしまうと、対応が難しく、最悪の場合、ゲストが危険な状況に陥るリスクも考えられます。
ゲスト側がアレルギー情報を正直かつ具体的に伝えることは、自分自身の安全を守るためであると同時に、新郎新婦や式場スタッフが最善の準備をするための不可欠な協力なのです。
遠慮して伝えずにいると、かえって新郎新婦に余計な心配をかけてしまうことになりかねません。
返信ハガキにアレルギーを書く際の注意点
結婚式の招待状に同封されている返信ハガキには、出席・欠席の意志を伝える欄の他に、メッセージを書き込めるスペースが設けられていることが一般的です。
このメッセージ欄を利用してアレルギー情報を伝えるのが、最もスタンダードな方法と言えます。
しかし、ただ「アレルギーがあります」と書くだけでは不十分です。
具体的に「何」にアレルギーがあるのかを明確に記載することが最も重要なポイントです。
例えば、「卵アレルギー」「乳製品アレルギー」「甲殻類（エビ・カニ）アレルギー」など、具体的な食材名を挙げましょう。
また、アレルギーの度合いについても、可能な範囲で伝える配慮があると、より丁寧です。
「少量でも反応してしまう」「加熱すれば大丈夫」「特定の調理法でなければ食べられる」など、補足情報があれば式場側も対応しやすくなります。
スペースが限られているため簡潔にまとめる必要がありますが、正確に伝わることが最優先です。
招待状返信ハガキへの具体的な書き方とメッセージ例文
結婚式の招待状に同封されている返信ハガキは、出席の意思表示とともに、アレルギー情報を伝える最初の機会となります。
限られたスペースの中で、どのようにアレルギー情報を記載すれば、新郎新婦に失礼なく、かつ正確に伝えることができるのでしょうか。
ここでは、返信ハガキのどこに書くのが適切か、そして具体的なメッセージの例文をご紹介します。
丁寧な言葉遣いを心がけ、新郎新婦への感謝やお祝いの気持ちも添えることで、より気持ちよく情報を伝えることができます。
アレルギー情報を記載する場所と書き方
返信ハガキには通常、出席・欠席に〇をつける欄や、ご祝儀額を記載する欄、そして新郎新婦へのメッセージを書くための空白スペースがあります。
アレルギー情報を記載する最も一般的な場所は、この「メッセージ欄」や「その他」といった自由記入スペースです。
出席に〇をつけた後、その下の空白やメッセージ記入欄に記載します。
もしメッセージ欄がない場合や、スペースが非常に限られている場合は、返信ハガキの余白、例えば宛名面の差出人住所氏名の近くや、返信面の出席・欠席欄の下の空いているスペースに小さく書き添えることも考えられます。
ただし、あまり目立たない場所に書くと見落とされる可能性もあるため、可能な限りメッセージ欄を利用するのがおすすめです。
書き方としては、「誠に恐縮ながら、食物アレルギーがございます。
」といった前置きから始め、具体的に「〇〇（食材名）にアレルギーがあり、食べることができません。
」と続けます。
丁寧な言葉遣いを心がけ、「大変お手数をおかけいたしますが、もし可能でしたらご配慮いただけますと幸いです。
」のように、相手への配慮を示す一文を添えるとより丁寧な印象になります。
失礼にならないアレルギーメッセージ例文
アレルギー情報を伝える際に最も気になるのが、「失礼にあたらないか」「新郎新婦に負担をかけないか」という点でしょう。
メッセージを書く際は、お祝いの言葉や出席できることへの感謝の気持ちを先に述べ、その後にアレルギーについて触れるようにすると自然です。
あくまで「お願い」というスタンスで伝えることが重要です。
具体的な例文をいくつかご紹介します。
例文1：一般的なアレルギーの場合
「この度はご招待いただき誠にありがとうございます。
喜んで出席させていただきます。
〇〇さんの晴れ姿を拝見できること、今から楽しみにしております。
誠に恐縮ながら、私（または〇〇様、お子様の場合はお子様の名前）は〇〇（具体的な食材名：例：エビ、カニ、卵、乳製品など）にアレルギーがございます。
大変お手数をおかけいたしますが、もしご配慮いただけますと幸いです。
末永くお幸せに！」
この例文のように、感謝とお祝いの言葉を先に述べ、アレルギーについては恐縮している姿勢を示すことで、丁寧な印象になります。
例文2：複数のアレルギーや詳細を伝えたいがスペースが限られている場合
「この度はご招待いただき誠にありがとうございます。
喜んで出席させていただきます。
お二人の門出を心よりお祝い申し上げます。
誠に恐縮ながら、食物アレルギーがいくつかございます。
つきましては、別途改めて詳細をご連絡させていただけますでしょうか。
お手数をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。
お二人の末永い健康と幸せを心よりお祈り申し上げます。
」
このように、返信ハガキには「別途連絡する」旨を伝え、後日改めて電話やメール、メッセージアプリなどで詳細を伝える方法もあります。
特にアレルギーの種類が多い場合や、重度のアレルギーで詳細な情報が必要な場合に適しています。
例文3：お子様のアレルギーを伝える場合
「この度はご招待いただき誠にありがとうございます。
家族一同、喜んで出席させていただきます。
（お子様の名前）も〇〇さん、〇〇さんの結婚式に伺えることを大変楽しみにしております。
誠に恐縮ながら、〇〇（お子様の名前）は〇〇（具体的な食材名）にアレルギーがございます。
少量でも反応してしまうため、もし可能でしたらご配慮いただけますと幸いです。
お手数をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。
お二人の輝かしい未来を心よりお祈り申し上げます。
」
お子様連れで出席する場合も、同様に丁寧な言葉遣いでアレルギー情報を伝えます。
お子様のアレルギーは特に細心の注意が必要な場合が多いため、具体的な状況を補足すると親切です。
これらの例文を参考に、ご自身の状況に合わせてメッセージを作成してみてください。
重要なのは、具体的に何を伝えたいかを明確にし、丁寧な言葉遣いを心がけることです。
アレルギーだけでなく苦手なものを伝える場合
アレルギーとは異なり、「苦手なもの」や「好き嫌い」についても結婚式の食事で配慮してもらえるのか気になる方もいらっしゃるかもしれません。
結論から言うと、基本的に結婚式場での食事対応は、アレルギーや宗教上の理由（ベジタリアン、ヴィーガン、ハラールなど）といった、健康や信条に関わるものが優先されます。
苦手なものへの対応は、式場や新郎新婦の意向、他のゲストのアレルギー対応状況などにもよるため、確実に対応してもらえるとは限りません。
それでもどうしても伝えたい場合は、アレルギー情報とは区別して、あくまで「もし可能であれば」という控えめなスタンスで伝えるようにしましょう。
返信ハガキのメッセージ欄に「個人的なことで恐縮ですが、〇〇（食材名）が苦手でございます。
もしご対応いただけたら大変嬉しいです。
」のように、謙虚な言葉遣いで書き添えるのがマナーです。
新郎新婦は多くの方の食事を手配しており、すべてのゲストの好き嫌いに対応することは現実的に難しい場合が多いことを理解しておくことが大切です。
伝えたからといって必ず対応してもらえるわけではない、ということを念頭に置き、対応してもらえなくても感謝の気持ちを持つことが重要です。
アレルギーのように健康に関わる情報ではないため、強く主張したり、対応されないことに不満を持ったりすることは、新郎新婦に不快な思いをさせてしまう可能性があるので避けましょう。
あくまで「お願い」として伝えるのが、大人としてのマナーです。
招待状返信以外の方法でアレルギーを伝える最適なタイミングと手段
返信ハガキのメッセージ欄は限られているため、すべてのアレルギー情報を書ききれない場合や、重度のアレルギーでより詳細な情報を伝えたい場合もあります。
また、招待状の返信期限が迫っているものの、まだ情報が整理できていないといったケースもあるかもしれません。
このような場合、返信ハガキ以外の方法でアレルギー情報を伝えることも可能です。
しかし、その場合もマナーを守り、適切なタイミングと手段を選ぶことが重要です。
返信ハガキに書ききれない場合や重度のアレルギーの場合
複数のアレルギーがある場合や、特定の食材に対して重篤なアレルギー反応を起こす可能性がある場合など、返信ハガキの限られたスペースでは詳細を伝えきれないことがあります。
このようなケースでは、返信ハガキにはまず出席の意思表示を明確に行い、メッセージ欄に「誠に恐縮ながら、食物アレルギーについて詳細をお伝えしたく、改めてご連絡させていただきます。
」といった一文を書き添えます。
そして、返信ハガキを投函した後、できるだけ早く新郎新婦に連絡を取り、詳しいアレルギーの内容を伝えます。
連絡手段としては、電話やメール、LINEなどのメッセージアプリが考えられます。
電話で伝える場合は、新郎新婦の都合の良い時間帯に連絡し、「招待状の返信ハガキをお送りしたのですが、アレルギーの件で少し詳しくお伝えしたいことがあり、お電話させていただきました。
」といったように、丁寧に切り出しましょう。
メッセージアプリやメールで伝える場合は、件名を分かりやすく（例：「〇〇（名前） 結婚式招待状の件」）、本文で改めてお祝いの言葉と出席の意思を述べた上で、アレルギーの詳細を具体的に記載します。
重度のアレルギーの場合は、「微量でも反応する」「調理器具の共有も避けてほしい」など、どの程度の注意が必要なのかを具体的に伝えることが、新郎新婦や式場側が適切に対応するために非常に役立ちます。
新郎新婦へ直接伝える際のマナー
返信ハガキとは別に、電話やメッセージアプリなどで新郎新婦に直接アレルギー情報を伝える場合は、いくつかのマナーに気を付けましょう。
まず、連絡するタイミングです。
新郎新婦は結婚式の準備で忙しい時期ですので、相手の都合を考慮することが大切です。
夜遅い時間や早朝の連絡は避け、日中の比較的落ち着いている時間帯を選ぶのが望ましいです。
メッセージアプリであれば、相手が確認できるタイミングで読めるため、比較的都合を選ばずに送れますが、返信を急かすような
