結婚式への招待状が届くと、嬉しい気持ちになりますよね。
しかし、同時に「返信のマナーってどうだっけ?」「失礼がないようにするには?」と、少し不安になる方もいらっしゃるかもしれません。
特に初めて結婚式に招かれた方にとっては、結婚式招待状の返信マナー気をつけるべきポイントがたくさんあるように感じられるものです。
この返信ハガキは、新郎新婦にとって結婚式の準備を進める上でとても大切な情報源であり、また、ゲストからの初めてのお祝いのメッセージでもあります。
だからこそ、心を込めて、そしてマナーを守って返信したいですよね。
この記事では、結婚式招待状の正しい返信方法について、気になる疑問や見落としがちな点まで、ひとつずつ丁寧にご説明します。
この記事を読めば、自信を持ってスマートに返信できるようになるはずです。
結婚式招待状、返信の基本マナーと期限
結婚式の招待状を受け取ったら、まず考えるのが「いつまでに返信すればいいのだろう?」ということではないでしょうか。
新郎新婦は、返信ハガキを基にゲストの人数を確定させ、料理や引き出物、席次などを決めていきます。
そのため、返信が遅れると、新郎新婦の準備に大きな影響を与えてしまう可能性があります。
返信期限を守ることは、新郎新婦への最初のお祝いと心遣いと言えるでしょう。
招待状に記載されている返信期限は、一般的に結婚式の約1ヶ月前に設定されていることが多いです。
これは、式場との打ち合わせや手配の都合があるためです。
いつまでに返信する?返信期限の考え方
招待状に明記されている返信期日は、新郎新婦が式場に最終的な人数を伝える必要がある期日から逆算して設定されています。
この期日までに返信が届かないと、新郎新婦は一人ひとりに確認の連絡を入れなければならず、大きな負担となります。
ですから、返信期日はあくまで「必着」と考え、できるだけ早く返信することを心がけましょう。
理想的なのは、招待状が届いてから2〜3日以内、遅くとも1週間以内にはポストに投函することです。
ただし、すぐに返信できないやむを得ない事情がある場合もあるでしょう。
例えば、家族の予定を確認する必要がある、仕事の都合が直前までわからないなどです。
そのような場合でも、期日ギリギリまで待つのではなく、まずは新郎新婦に連絡を入れて、返信が少し遅れる旨を伝えるのが丁寧な対応です。
連絡する際は、遅れることへのお詫びとともに、いつ頃までに返信できるか目安を伝えられると、新郎新婦も安心して準備を進められます。
招待状を受け取ったらすぐ返信すべき?適切なタイミング
招待状を受け取ったら、すぐにでも返信したい気持ちになるかもしれませんが、いくつかの点を確認してから返信する方が良い場合もあります。
例えば、一緒に招待されている家族がいる場合は、家族全員の都合を確認する必要があります。
また、遠方の場合や、小さなお子様連れの場合は、交通手段や宿泊、お子様の預け先などの調整が必要になることもあるでしょう。
しかし、これらの確認や調整に時間がかかりすぎるのも問題です。
受け取ってから1週間以内を目安に、出欠を判断し、返信の準備を進めるのが適切なタイミングと言えます。
もし、どうしても期日までに判断が難しい場合は、先述のように新郎新婦に直接連絡を入れましょう。
その際、「出席させていただきたい気持ちはあるのですが、現在〇〇を確認しておりまして、〇日までに必ずお返事いたします」といったように、状況と返信できる期日を具体的に伝えることで、相手も安心できます。
返信が遅れてしまった場合のフォロー方法
もし、うっかり返信期限を過ぎてしまった場合は、どうすれば良いのでしょうか。
まずは、すぐに新郎新婦に電話やメール、LINEなどで連絡を取り、遅れてしまったことへのお詫びとともに出欠を伝えましょう。
連絡手段は、普段から新郎新婦と連絡を取り合っている方法で構いませんが、電話であればより誠意が伝わりやすいかもしれません。
連絡する際は、「返信が遅くなってしまい、大変申し訳ございません。
招待状、確かに受け取りました。
〇〇(出欠)させていただきます。
」と、まずは謝罪と出欠を明確に伝え、その後改めてハガキを投函する旨を伝えると丁寧です。
ハガキを返送する際は、メッセージ欄に改めて遅れたことへのお詫びの言葉を添えましょう。
例えば、「返信が遅くなり、大変申し訳ございませんでした。
」などと追記します。
返信が遅れた場合でも、必ずハガキは返送することがマナーです。
これは、新郎新婦が誰から返信が届いているか管理するために必要だからです。
失礼にならない!招待状返信ハガキの正しい書き方
結婚式招待状の返信ハガキには、いくつか独特の書き方マナーがあります。
普段手紙やハガキを書き慣れていない方にとっては、少し戸惑う部分かもしれません。
しかし、これらのマナーには、新郎新婦へのお祝いの気持ちと敬意を示す意味が込められています。
一見形式的なルールのように思えるかもしれませんが、一つひとつを丁寧にこなすことで、より気持ちよく祝福の気持ちを伝えることができます。
ここでは、返信ハガキを書く上で特に注意したい、宛名面と裏面の書き方、そして意外と知られていない句読点に関するマナーについて解説します。
宛名書きの基本ルール「御」の消し方と敬称の使い分け
返信ハガキの宛名面には、差出人である自分の名前を書く欄と、新郎新婦の名前の下に「行」や「宛」と書かれています。
この「行」や「宛」は、新郎新婦から自分宛てに送られたものであることを示していますが、返信する際は、相手への敬意を表して「行」や「宛」を二重線で消し、「様」に書き換えるのが正しいマナーです。
縦書きの場合は縦の二重線で消し、「様」も縦書きで書きます。
横書きの場合は横の二重線で消し、「様」も横書きで書きます。
二重線は定規を使って引くと綺麗に仕上がります。
また、差出人である自分の名前を書く際は、氏名の後に「行」や「宛」などを書く必要はありません。
自分の名前はフルネームで、住所と共に正確に記入しましょう。
毛筆や筆ペン、万年筆で書くのがより丁寧とされていますが、黒の油性ボールペンでも問題ありません。
ただし、消せるボールペンは避けましょう。
裏面の「御出席」「御欠席」などの正しい消し方
返信ハガキの裏面には、出欠を回答するための項目や、メッセージを記入する欄があります。
「御出席」「御欠席」といった項目には、自分を表す「御」や、相手への敬称である「芳名」「御住所」「御氏名」といった言葉が含まれています。
これらも、返信する際に自分にかかる「御」や相手への敬称を丁寧に消す必要があります。
「御出席」の場合は、「御」と「御欠席」の文字を二重線で消し、「出席」の文字だけを残します。
縦書きであれば縦の二重線、横書きであれば横の二重線です。
同様に、「御欠席」の場合は、「御」と「御出席」の文字を二重線で消し、「欠席」の文字だけを残します。
「御住所」「御氏名」の「御」も忘れずに二重線で消しましょう。
「芳名」は「名前」という意味なので、「芳名」を二重線で消し、自分の名前の横に「名前」や何も書かずに名前だけを記入します。
寿の字を使って「御」などを消す方法もありますが、これは親しい間柄に限るのが無難です。
目上の方や会社関係の方への返信では、丁寧な二重線で消すのがより正式なマナーとされています。
句読点や「、」「。
」を使わない理由とその代替表現
結婚式に関する文書では、句読点(「、」「。
」)を使用しないのが一般的なマナーとされています。
これは、「句読点が文章に区切りをつけることから、結婚に終止符を打つ、区切りをつけるといったことを連想させるため、縁起が悪い」という考え方に基づいています。
最近では気にしない方も増えていますが、伝統的なマナーとしては避けるのが無難です。
句読点を使わずに文章を分かりやすく書くためには、いくつかの工夫が必要です。
例えば、読点(、)を使いたい場所では、代わりにスペースを空けることで、単語やフレーズの区切りを示すことができます。
また、句点(。
)を使いたい場所では、改行を利用することで、文章の終わりを示すことができます。
メッセージを書く際は、短くまとめた文章をいくつか並べるように意識すると、句読点を使わなくても読みやすい文章になります。
例えば、「ご結婚おめでとうございます。
心よりお慶び申し上げます。
末永いお幸せをお祈りいたします。
」といったように、句読点をスペースや改行に置き換えて表現します。
ケース別!参加・欠席・メッセージの書き分けと注意点
結婚式招待状の返信では、出席か欠席かを伝えるだけでなく、新郎新婦へのメッセージを添えるのが一般的です。
このメッセージは、二人の門出を祝う大切な言葉であり、新郎新婦も楽しみにしている部分です。
出席の場合と欠席の場合とでは、メッセージの内容や書き方に違いがあります。
また、アレルギーや同伴者の情報など、新郎新婦に伝えるべき特別な情報がある場合の記載方法も知っておく必要があります。
それぞれの状況に合わせて、心を込めた丁寧なメッセージを添えることが、新郎新婦への何よりのお祝いになります。
ここでは、ケース別のメッセージの書き方と、その他に注意すべき点について詳しく解説します。
結婚式に参加する場合のメッセージの書き方例文
結婚式に出席する場合のメッセージは、まず招待してくれたことへの感謝の気持ちを伝え、次に結婚のお祝いの言葉を述べ、最後に当日を楽しみにしている気持ちを表現するのが基本的な流れです。
具体的な例文としては、「この度はご結婚誠におめでとうございます。
慶んで出席させていただきます。
お招きいただき、ありがとうございます。
お二人の晴れ姿を拝見できるのを今からとても楽しみにしております。
末永いお幸せを心よりお祈り申し上げます。
」といった形が丁寧です。
友人や親しい間柄であれば、「結婚おめでとう!招待してくれてありがとう!〇〇(新郎)と△△(新婦)の晴れ姿が見られるのが本当に楽しみだよ!素敵な一日になりますように!」のように、もう少しくだけた親しみのある言葉で書いても良いでしょう。
メッセージは、返信ハガキの空いているスペースに記入します。
句読点を使わないマナーに注意しながら、新郎新婦への温かい気持ちを自分の言葉で伝えることが大切です。
やむを得ず欠席する場合の丁寧な伝え方とメッセージ
残念ながら結婚式に出席できない場合は、失礼にならないように丁寧な言葉で欠席の意思を伝える必要があります。
欠席する場合のメッセージでは、まず招待してくれたことへの感謝を述べ、次に欠席することへのお詫びを伝えます。
欠席の理由は具体的に書かないのがマナーとされています。
これは、お祝いの席に水を差すようなネガティブな理由を避けるためです。
「やむを得ない事情により」「あいにく都合がつかず」といった、理由をぼかした表現を使う