結婚式にお呼ばれされた男性の皆さん、服装選びに悩んでいませんか?「どんなスーツを着ていけばいいの?」「ネクタイの色は?」「失礼にならないマナーはある?」など、疑問は尽きないものですよね。
結婚式は新郎新婦にとって人生の晴れ舞台。
大切な日を心からお祝いするためにも、ゲストとしてふさわしい装いで参列したいものです。
この記事では、男性ゲスト向け結婚式スーツマナー基本を解説し、自信を持って結婚式に参加するための服装選びのポイントをわかりやすくご紹介します。
基本を押さえれば、きっと素敵な一日を過ごせるはずです。
ぜひ最後まで読んで、結婚式の服装マナーをマスターしてください。
結婚式にふさわしい男性の服装の基本ルール
結婚式にゲストとして招かれた男性の服装は、基本的にはフォーマルなスーツスタイルが求められます。
しかし、「フォーマル」と一口に言っても、結婚式の時間帯や会場の格式、新郎新婦との関係性によって適切な服装は少しずつ変わってきます。
最も一般的なのはブラックスーツやダークスーツですが、これらにもそれぞれマナーがあります。
また、避けるべきNGな服装も存在します。
まずは、結婚式というお祝いの場にふさわしい男性の服装の基本的な考え方と、押さえておくべきルールについて詳しく見ていきましょう。
これらの基本を知っておくことで、その後の具体的な服装選びがスムーズになります。
時間帯や格式で変わる服装の選び方
結婚式の服装マナーは、開催される時間帯によって大きく変わることがあります。
一般的に、昼間(概ね18時まで)の結婚式では「昼の礼装」、夜間(概ね18時以降)の結婚式では「夜の礼装」が基本とされています。
昼の礼装としては、最も格が高いのはモーニングコートですが、一般ゲストとしては準礼装であるディレクターズスーツや、より手軽なブラックスーツ(礼服)が一般的です。
特に、近年ではブラックスーツを着用する方が増えています。
一方、夜の礼装はタキシードが基本ですが、一般ゲストであればダークスーツでも問題ありません。
ただし、格式高いホテルや専門式場など、伝統的なスタイルの結婚式では、時間帯に配慮した服装を選ぶ方がより丁寧な印象を与えられます。
例えば、昼間の格式高い結婚式にブラックスーツで参列する場合、ネクタイやポケットチーフを白やシルバーなどのフォーマルなものにすることで、より昼の装いらしくなります。
カジュアルなレストランウェディングやガーデンウェディングなどでは、基本のマナーを守りつつも、会場の雰囲気に合わせた少しリラックスしたスタイルが許容されることもあります。
しかし、どのような会場であっても、お祝いの席にふさわしい清潔感と上品さは必須です。
事前に新郎新婦から会場の雰囲気やドレスコードについて情報をもらっておくと、服装選びの参考になります。
ブラックスーツとダークスーツ、どちらを選ぶべきか
結婚式に参列する男性ゲストの服装として、最もポピュラーなのがブラックスーツとダークスーツです。
どちらを選べば良いのか迷う方も多いでしょう。
まず、ブラックスーツについてですが、これはビジネスシーンで着る黒いスーツとは異なります。
結婚式などの冠婚葬祭で着用するブラックスーツは「礼服」と呼ばれ、ビジネススーツよりも深い黒色で、光沢がないのが特徴です。
礼服のブラックスーツは最もフォーマルな選択肢の一つであり、昼夜問わず着用できるため、一着持っていると非常に便利です。
一方、ダークスーツは、濃紺やチャコールグレーなどの暗い色のスーツを指します。
ビジネスシーンでも着用できますが、結婚式に参列する際は、無地か目立たないストライプ、光沢の少ない素材を選ぶのがおすすめです。
一般ゲストの場合、ブラックスーツでもダークスーツでも、どちらを選んでも失礼にはあたりません。
しかし、よりフォーマルさを重視したい場合や、迷った場合は礼服のブラックスーツを選ぶと安心です。
ダークスーツを選ぶ場合は、シャツやネクタイ、小物でフォーマル感を出す工夫が必要です。
例えば、白無地のシャツにシルバー系のネクタイ、白のポケットチーフを合わせるなどです。
最近ではおしゃれなダークスーツの着こなしも増えていますが、新郎新婦や親族に失礼がないよう、派手すぎない落ち着いた印象を心がけることが大切です。
避けるべきNGな服装とは
結婚式というお祝いの席では、避けるべきNGな服装がいくつか存在します。
これらのマナーを知らずに参列してしまうと、新郎新婦や他のゲストに不快感を与えてしまう可能性があるので注意が必要です。
まず、最も有名なNGは「白のスーツ」です。
白は新郎の色とされており、ゲストが着用するのはマナー違反とされています。
白に近いアイボリーやオフホワイトなども避けるのが無難です。
次に、カジュアルすぎる服装もNGです。
デニム素材のアイテム、Tシャツ、スニーカー、サンダルなどは結婚式のフォーマルな場にはふさわしくありません。
派手すぎる色や柄のスーツも避けるべきです。
蛍光色やアニマル柄など、悪目立ちしてしまうような服装は控えるようにしましょう。
殺生を連想させるアニマル柄やファー素材もマナー違反とされていますが、革製の靴やベルトは一般的なフォーマルアイテムとして許容されています。
また、全身黒ずくめのコーディネートも喪服を連想させるため、避けるのが良いでしょう。
ブラックスーツの場合は、明るい色のネクタイやポケットチーフを合わせることでお祝いの雰囲気を出すことが重要です。
さらに、シワや汚れ、サイズの合っていない服装もだらしない印象を与えてしまうため、必ず事前にクリーニングに出したり、試着してサイズを確認したりしておきましょう。
少しでも不安な場合は、フォーマル寄りのシンプルな服装を選ぶ方が無難です。
スーツスタイルを格上げする小物選びのポイント
結婚式の男性ゲストの服装において、スーツ本体はもちろん重要ですが、シャツやネクタイ、靴、そしてポケットチーフなどの小物選びも非常に大切です。
これらの小物を適切に選ぶことで、スーツスタイル全体の印象が大きく変わり、より洗練された、お祝いの席にふさわしい装いになります。
小物は個性を表現できる部分でもありますが、マナーを逸脱しない範囲で選ぶ必要があります。
ここでは、結婚式の男性ゲストの服装を格上げするための小物選びの具体的なポイントについて解説します。
それぞれのアイテムについて、色やデザイン、素材などの選び方、そして基本的なマナーを知っておきましょう。
ネクタイ、シャツ、ベストの選び方
結婚式のスーツスタイルにおいて、ネクタイ、シャツ、そしてベストは全体の印象を大きく左右する重要なアイテムです。
まずネクタイですが、お祝いの席では白やシルバーグレーが無地のもの、または上品な光沢のあるものが最もフォーマルとされています。
ブラックスーツにはこれらの色がよく合います。
ダークスーツの場合は、これらのフォーマルカラーに加えて、シャンパンゴールドや薄いピンク、水色などのパステルカラー、または小紋柄やドット柄などの華やかな色柄物を選ぶことも可能です。
ただし、派手すぎる色や大柄、キャラクターものなどは避けるべきです。
黒いネクタイは弔事を連想させるため、結婚式では絶対に着用しないようにしましょう。
ネクタイの結び方は、ディンプル(結び目の下のくぼみ)を作ることで立体感が出ておしゃれに見えます。
次にシャツですが、基本は白無地のレギュラーカラーかワイドカラーです。
ボタンダウンシャツはカジュアルな印象が強いため、避けるのが無難とされています。
素材は光沢のあるブロード生地などがフォーマル感を高めます。
必ず新品かクリーニング済みのパリッとした状態で着用しましょう。
襟や袖口が汚れていないか確認することも大切です。
そしてベスト(ジレ)は、着用することでスーツスタイルに奥行きが出て、よりフォーマルな印象になります。
スーツと同素材の共布ベストが基本ですが、グレーのベストなどもブラックスーツやダークスーツに合わせやすくおすすめです。
ベストを着用すれば、ジャケットを脱いだ際にもきちんと感を保つことができます。
靴、靴下、ポケットチーフ、カフスボタンのマナー
足元や細部の小物にも気を配ることで、結婚式の服装マナーを完璧にすることができます。
まず靴ですが、最もフォーマルなのは黒の革靴です。
デザインとしては、紐で結ぶタイプの内羽根式ストレートチップやプレーントゥが基本です。
内羽根式は羽根(紐を通す部分)が甲の内側に入り込んでいるデザインで、外羽根式よりもフォーマルとされています。
エナメル素材の靴は夜の礼装に合わせるのが一般的ですが、昼間の結婚式でも光沢感があり華やかな印象になります。
一方、ローファーやモンクストラップ、ウイングチップなどのデザイン、スエード素材や爬虫類系の型押し革などはカジュアルな印象が強いため、避けるのが無難です。
靴は必ず事前に磨いて、汚れがないきれいな状態で参列しましょう。
靴下は、黒の無地が基本です。
座ったときにスーツの裾から素肌が見えないように、ロングホーズ(膝下丈)を選ぶのがマナーとされています。
白や色柄物の靴下はカジュアルすぎるため避けてください。
ポケットチーフは、胸元のポケットに挿す布で、装いを華やかにするアイテムです。
最もフォーマルなのは白のリネンまたはシルクです。
折り方には、フォーマルなスリーピークスや、華やかなパフ、クラッシュなどがありますが、結婚式ではスリーピークスやパフがおすすめです。
ネクタイの色や柄に合わせてカラーチーフを選ぶことも可能ですが、白やシルバーグレーを選んでおけば間違いありません。
カフスボタンやタイピンは必須ではありませんが、着用するとおしゃれ度が上がり、よりきちんと感が出ます。
派手すぎず、上品なデザインのものを選びましょう。
知っておきたい!立場別の服装マナーと季節・会場による工夫
結婚式に参列する男性ゲストの服装マナーは、基本ルールや小物選びのポイントを押さえることが重要ですが、さらに自分の立場や結婚式の季節、会場の雰囲気に合わせて服装を調整することも大切です。
例えば、親族として参列する場合と友人の一人として参列する場合では、服装の「格」が異なるのが一般的です。
また、真夏の暑い時期や真冬の寒い時期、あるいはリゾート地での結婚式など、特別なシチュエーションでは、快適さとおしゃれ、そしてマナーを両立させる工夫が必要になります。
ここでは、立場別の服装マナーと、季節や会場に合わせた服装の工夫について詳しく解説します。
これらの点を考慮することで、どんな結婚式でも自信を持って、そして心地よく過ごすことができるでしょう。
親族や主賓など立場別の服装マナー
結婚式における男性ゲストの服装マナーは、新郎新婦との関係性によって求められるフォーマル度が変わってきます。
特に、親族として参列する場合、ゲストを迎える側であるため、一般ゲストよりも格上の服装を心がけるのが基本です。
父親は最も格式高い正礼装であるモーニングコートを着用するのが一般的です。
親族(兄弟、叔父、従兄弟など)は、準礼装であるブラックスーツ(礼服)を着用することが多いです。
ブラックスーツの場合、ネクタイは白やシルバーグレー、シャツは白無地を選び、ベストを着用するとよりフォーマルな印象になります。
ダークスーツでも問題ありませんが、親族の場合はブラックスーツの方が無難とされることが多いです。
親族間や両家で事前に服装の格について相談しておくと、当日慌てることがなく安心です。
また、結婚式で主賓として挨拶を頼まれた方や、乾杯の音頭を取る方も、新郎新婦に敬意を表すため、フォーマルな服装で臨むのがマナーです。
ブラックスーツに白やシルバー系のネクタイ、ベスト着用などがおすすめです。
受付係を任された場合も、失礼のないようブラックスーツやダークスーツで参列するのが一般的です。
友人や同僚として参列する場合は、ブラックスーツまたはダークスーツに、お祝いの気持ちを込めた華やかな色柄のネクタイやポケットチーフを合わせるなど、基本マナーを守りつつもおしゃれを楽しむことができます。
季節や会場に合わせた服装の選び方
結婚式が開催される季節や会場の雰囲気によって、服装選びには少し工夫が必要になります。
特に、夏場や冬場は、快適さを保ちながらもマナーを守ることが重要です。
夏場の結婚式では、暑さ対策が欠かせません。
通気性の良いサマーウールやリネン混などの素材でできたスーツを選ぶと快適に過ごせます。
また、シャツも吸湿速乾性の高い素材を選ぶと良いでしょう。
ただし、どんなに暑くても、披露宴中はジャケットを着用するのが基本マナーです。
ジャケットを脱ぐのは、披露宴のお開きの後や二次会など、場が少し和んでからにするのがスマートです。
冬場の結婚式では、防寒対策が必要ですが、会場内は暖房が効いていることが多いため、着脱しやすい服装が良いでしょう。
コートやマフラーなどの防寒具は、会場のクロークに預けるのがマナーです。
会場内では、スーツの下に薄手のインナーを着たり、ベストを着用したりすることで体温調節がしやすくなります。
コートの色は、スーツに合わせて黒やネイビー、グレーなどの落ち着いた色を選ぶのがおすすめです。
会場によっては、カジュアルな服装が許容される場合もあります。
例えば、リゾートウェディングやガーデンウェディング、レストランウェディングなどです。
これらの場合、新郎新婦から「カジュアルな服装で」といった案内があることもあります。
しかし、「カジュアル」といっても、普段着のようにラフすぎるのはマナー違反です。
ジャケットなしのシャツスタイルや、少し明るい色のスーツなども可能ですが、清潔感と上品さは常に意識しましょう。
迷ったら、事前に新郎新婦に確認するのが最も確実な方法です。
まとめ
結婚式にお呼ばれした男性ゲストの服装は、「お祝いの気持ち」と「お相手への敬意」を表す大切な要素です。
この記事では、男性ゲスト向け結婚式スーツマナーの基本として、服装の基本ルール、小物選びのポイント、そして立場や季節・会場に合わせた工夫について解説しました。
最も一般的なのはブラックスーツやダークスーツですが、時間帯や格式、親族としての参列など、状況によって適切な服装は少しずつ異なります。
ネクタイやシャツ、靴などの小物選びも重要で、これらを適切に選ぶことで、より洗練された、お祝いの席にふさわしい装いになります。
特に、白のスーツやカジュアルすぎる服装、黒ネクタイなどはNGマナーとして覚えておきましょう。
服装に迷ったら、フォーマル寄りのシンプルなスタイルを選ぶのが無難です。
何よりも大切なのは、新郎新婦の晴れの日を心から祝福する気持ちを持って、その場にふさわしい装いを心がけることです。
この記事でご紹介した基本マナーを参考に、自信を持って結婚式に参加し、素敵な一日を過ごしてください。