結婚式にお呼ばれした際、どんなバッグを持っていけば良いのか悩む女性は多いのではないでしょうか。
せっかくのお祝いの席ですから、失礼なくおしゃれを楽しみたいですよね。
バッグはコーディネートの重要な一部ですが、フォーマルな場には特有のマナーが存在します。
うっかりマナー違反をして、恥ずかしい思いをしたり、周りの人に不快感を与えてしまったりするのは避けたいもの。
この記事では、女性が気をつけるべき結婚式バッグマナーを解説します。
これさえ読めば、自信を持って結婚式に出席できる、最適なバッグ選びのヒントが見つかるはずです。
結婚式バッグの基本マナーを押さえよう
結婚式というフォーマルな場では、普段使いのバッグとは異なる配慮が必要です。
まずは、結婚式にふさわしいバッグの基本的な考え方から見ていきましょう。
お祝いの気持ちを表す華やかさと、品格を保つ控えめさのバランスが大切になります。
バッグ一つで、全体の印象が大きく変わってしまうことも少なくありません。
新郎新婦や他のゲストに失礼のないよう、基本的なマナーを理解しておくことが第一歩です。
フォーマルシーンにふさわしいバッグの種類と選び方
結婚式にふさわしいバッグとして最も一般的なのは、クラッチバッグや小ぶりなハンドバッグ、ミニバッグです。
これらのバッグは、フォーマルな装いにエレガントさを添えてくれます。
素材としては、サテンやシルク、ベロア、レース、エナメルなど、光沢があったり、上品な質感のものを選ぶのが基本です。
例えば、光沢のあるサテンのクラッチバッグは、ドレッシーなワンピースによく映えますし、レースがあしらわれたミニハンドバッグは、より華やかで繊細な印象を与えます。
最近では、ビーズやラインストーンがあしらわれたデザインも人気がありますが、あくまで上品で派手すぎないものを選ぶのがポイントです。
大きすぎるトートバッグやショルダーバッグ、リュックサックなどは、結婚式というフォーマルな場にはふさわしくありません。
これらのバッグはカジュアルな印象が強く、お祝いの席の雰囲気を損ねてしまう可能性があります。
また、ハンドバッグの場合も、肩にかけられるデザインよりは、手に持つタイプの方がよりフォーマル度が高まります。
もし肩掛けチェーンが付いている場合でも、会場内では手に持つか、チェーンを中にしまってクラッチのように持つのがおすすめです。
バッグを選ぶ際は、ドレス全体のバランスを考え、主張しすぎず、かつ地味すぎないデザインを見つけることが大切です。
お店で実際にドレスと合わせてみたり、写真で全体のバランスを確認したりすると失敗が少ないでしょう。
昼夜で異なる!色と素材の選び方ルール
結婚式のバッグ選びにおいて、時間帯によるマナーの違いも重要なポイントです。
一般的に、昼間の結婚式や披露宴では、光沢の少ない素材やデザインを選ぶのがマナーとされています。
例えば、マットな質感のサテンやシルク、グログラン素材などが適しています。
昼間にキラキラと光るエナメルやスパンコールが多用されたバッグは、太陽光や会場の照明で反射しすぎてしまい、品がないと見なされることがあります。
色は、ベージュやシルバー、ゴールド、ネイビー、パステルカラーなど、落ち着いた色合いや明るい色合いが人気です。
黒いバッグも昼間に持つことは可能ですが、喪服を連想させないよう、デザインや素材で華やかさを加える工夫が必要です。
例えば、黒いサテン素材にパールの装飾があるものや、異素材ミックスのデザインなどが考えられます。
一方、夜の披露宴や二次会では、光沢のある素材や華やかなデザインも許容されます。
エナメルやスパンコール、ラインストーンなどが輝くバッグは、夜の照明の下で美しく映え、パーティ気分を盛り上げてくれます。
色は、昼間に加えて、黒や深いボルドー、メタリックカラーなども人気です。
昼夜どちらの場合でも、白は花嫁の色なので、バッグで大きな面積を占める白は避けた方が無難です。
ただし、小さめのバッグで、全体的に白っぽく見えるデザインでなければ問題ないとする考え方もありますが、心配な場合は避けるのが賢明です。
時間帯に合わせた素材と色選びは、洗練されたゲストスタイルを完成させるために欠かせないマナーです。
会場の雰囲気や新郎新婦の意向も考慮して、適切なバッグを選びましょう。
これだけは入れたい!サイズ感と持ち物リストの考え方
結婚式用のバッグは小さめが基本ですが、小さすぎると必要なものが入らず困ってしまうこともあります。
適切なサイズ感を選ぶためには、当日必ず持ち歩きたいものをリストアップしてみましょう。
一般的に、結婚式でバッグに入れるべき最低限のものは、ご祝儀袋(受付で渡すため、バッグには入れませんが、会場内で必要な場合も)、招待状(受付で見せる場合がある)、スマートフォン、ハンカチ、ティッシュ、リップなどの最低限の化粧直しアイテム、小さな財布やカードケースなどが挙げられます。
これらが全て収まるサイズを選ぶ必要があります。
例えば、長財布はかさばるため、結婚式用に小さめの財布やカードケースを用意しておくと便利です。
ご祝儀袋は、受付で渡した後はバッグに戻す必要がないため、受付前に手に持っておき、渡した後はクロークに預ける荷物の中に入れても良いでしょう。
ただし、会場内で急にご祝儀を渡す場面がある可能性もゼロではないため、念のためバッグに入るサイズのご祝儀袋を用意しておくか、バッグとは別に袱紗に入れて持参し、受付で渡した後に袱紗をバッグにしまうなどの対応も考えられます。
これらの必需品が無理なく収まり、かつシルエットが崩れない程度の容量があるバッグを選ぶことが重要です。
小さすぎるバッグに無理やり詰め込むと、バッグの形が崩れてしまい、せっかくのフォーマルな装いが台無しになってしまいます。
また、バッグの中身がパンパンだと、必要なものをすぐに取り出せず、焦ってしまうこともあります。
私が友人の結婚式で経験したことですが、可愛いと思って選んだミニバッグが小さすぎて、ご祝儀袋を入れるのに一苦労し、受付で少し手間取ってしまったことがあります。
それ以来、必ず持ち物をシミュレーションしてバッグのサイズを選ぶようにしています。
必要なものがスマートに収納できる、機能性も考慮したサイズ選びを心がけましょう。
知っておきたい!結婚式で避けるべきNGバッグデザイン
結婚式にはふさわしくない、避けるべきバッグのデザインや素材があります。
マナーを知らずにNGなバッグを選んでしまうと、周りの方に不快感を与えてしまう可能性があります。
ここでは、具体的にどのようなバッグが結婚式には向かないのかを詳しく見ていきましょう。
せっかくのお祝いの席ですから、誰もが気持ちよく過ごせるよう、配慮することが大切です。
おしゃれを楽しみつつも、フォーマルな場に求められる品格を損なわないよう、注意が必要です。
カジュアルすぎる素材や大きすぎるバッグ
結婚式はフォーマルなセレモニーであり、日常のカジュアルなシーンとは異なります。
そのため、普段使いしているようなカジュアルすぎる素材のバッグは避けるべきです。
具体的には、キャンバス地、デニム、ビニール素材、ナイロン素材などです。
これらの素材は、いくらデザインが素敵でも、結婚式のドレッシーな雰囲気には合いません。
例えば、おしゃれなキャンバストートバッグや、人気のブランドのナイロンバッグなど、普段使いにはぴったりでも、結婚式にはカジュアルすぎると判断されます。
また、サイズが大きすぎるバッグもNGです。
通勤に使っているような大きなトートバッグや、旅行に持っていくようなボストンバッグなどは、フォーマルな場には全く適していません。
これらの大きなバッグは、クロークに預けるのが前提となります。
会場内で持ち歩くバッグは、あくまでアクセサリー感覚の小ぶりなものを選ぶのがマナーです。
大きなバッグは、必要なものだけをコンパクトにまとめて持ち歩くという、フォーマルな場でのスマートな振る舞いに反してしまいます。
私が以前、結婚式で会場スタッフの方から聞いた話ですが、大きなリュックサックを背負って来られたゲストの方がいて、他のゲストが少し驚いていたそうです。
もちろん、その方はクロークに預けられていましたが、会場に入る前の印象としてはあまり良いものではなかったかもしれません。
結婚式では、必要なものだけを厳選し、手に収まるか、脇に抱えられる程度の小ぶりなバッグを選びましょう。
殺生を連想させるアニマル柄やファー素材
結婚式はお祝いの席であり、慶事です。
そのため、殺生を連想させる素材や柄は避けるのがマナーとされています。
代表的なものが、リアルファーやアニマル柄(特に爬虫類系の型押しやパイソン柄など)です。
これらの素材や柄は、動物の命を犠牲にして作られている、あるいはそれを模していることから、お祝いの席にはふさわしくないとされています。
例えば、リアルファーがあしらわれたバッグや、クロコダイル柄の型押しがされたバッグなどは、マナー違反と見なされる可能性が高いです。
最近では、フェイクファーやエンボス加工でアニマル柄を表現したものも増えていますが、それでもフォーマルな結婚式の場では避けるのが無難でしょう。
見る人によっては、フェイクかリアルかの区別がつかず、不快に思う可能性もゼロではありません。
お祝いの気持ちを持って参加する結婚式では、誰もが気持ちよく過ごせるような配慮が求められます。
バッグだけでなく、靴やアクセサリーなどの小物についても同様です。
例えば、ファー付きのボレロや、アニマル柄のパンプスなども避けるのが賢明です。
ただし、会場の雰囲気や新郎新婦との関係性によっては、比較的カジュアルなパーティ形式の場合など、許容される範囲が少し変わることもあります。
しかし、一般的には避けるべきマナーとして覚えておきましょう。
迷った場合は、光沢のあるサテンやシルク、上品なレースなど、慶事にふさわしい素材のバッグを選ぶのが最も安全です。
品格を損なう派手すぎる装飾やブランドロゴ
結婚式のバッグは、華やかさを添えるアイテムですが、派手すぎる装飾や、ブランドロゴが全面に出ているデザインは、フォーマルな場にはふさわしくありません。
例えば、大きすぎるリボンやフリル、過剰なビーズやスパンコール、ギラギラしたメタリック素材などは、上品さに欠けると見なされることがあります。
あくまで上品な華やかさを目指しましょう。
また、一目でどこのブランドか分かるような、大きなロゴが全面にプリントされたバッグや、モノグラム柄のバッグなども避けるのがマナーです。
これらのバッグは、ブランドを主張しすぎている印象を与え、フォーマルな場に求められる控えめさや品格に欠けるとされています。
結婚式は、自分自身を着飾って目立つ場ではなく、新郎新婦を祝福する場です。
そのため、バッグを含めた全身のコーディネートは、TPOをわきまえ、上品にまとめることが大切です。
例えば、小ぶりなクラッチバッグに、控えめなパールの装飾が施されている程度であれば問題ありません。
ブランドバッグを持つ場合でも、ロゴが目立たないデザインのものや、フォーマルラインのシンプルなものを選ぶのが賢明です。
バッグ一つで、ゲストとしての品格が問われることもあります。
新郎新婦に恥をかかせないためにも、バッグ選びは慎重に行いましょう。
迷ったら、流行に左右されない、シンプルで上品なデザインのものを選ぶと間違いありません。
「控えめながらも華やかさがある」というバランスを意識することが、結婚式バッグ選びの重要なポイントです。
バッグ選びと一緒に考えたいお呼ばれ小物マナー
結婚式のバッグ選びは、バッグ単体で考えるのではなく、他の小物や服装とのトータルコーディネートとして考えることが大切です。
特に、サブバッグや靴、アクセサリーなどは、バッグと同様にフォーマルな場にふさわしいものを選ぶ必要があります。
全身で見たときに、統一感があり、上品で洗練された印象を与えることが目標です。
ここでは、バッグ選びと合わせて気をつけたい、お呼ばれ小物に関するマナーについて解説します。
細部にまで気を配ることで、より完璧なゲストスタイルが完成します。
あると便利なサブバッグの選び方と注意点
結婚式に持っていくメインのバッグは小さめですが、それだけでは荷物が収まらないことがほとんどです。
例えば、招待状、スマートフォン、お財布、化粧ポーチ、ハンカチ、ティッシュなどに加えて、冬場ならストールや手袋、夏場なら日傘、そして結婚式では引き出物やプチギフトなどをいただくこともあります。
これらの荷物をスマートに持ち運ぶために、サブバッグがあると非常に便利です。
ただし、サブバッグもどんなものでも良いわけではありません。
結婚式にふさわしいサブバッグは、フォーマルな素材で、シンプルなデザインのものを選ぶのがマナーです。
例えば、サテンやグログラン素材、レースなどが使われた、A4サイズ程度のものが一般的です。
色は、ブラック、ネイビー、ベージュ、シルバーなど、落ち着いた色合いを選ぶと、メインのバッグや服装とのコーディネートもしやすいでしょう。
紙袋やブランドのショッパー、エコバッグなどは、カジュアルすぎるため絶対に避けるべきです。
サブバッグは、受付を済ませた後や、会場内ではクロークに預けるのが基本です。
披露宴中やパーティ中に常に手元に置くものではありません。
そのため、クロークに預けることを前提に、折りたためる素材や、あまりかさばらないデザインのものを選ぶと便利です。
ただし、貴重品や化粧品など、披露宴中も手元に置いておきたいものは、メインのバッグに入れて持ち歩きましょう。
サブバッグを選ぶ際は、中に何を入れるかを想定し、適切なサイズと素材のものを選びましょう。
一つ持っておくと、様々な結婚式で活躍してくれるはずです。
靴やアクセサリーとの全身コーディネート術
結婚式のバッグは、靴やアクセサリーとの相性も考えて選びましょう。
全身で見たときに、バランスの取れたコーディネートになっているかが重要です。
例えば、バッグと靴の素材や色を合わせると、まとまりのある印象になります。
光沢のあるバッグを選んだら、靴もエナメル素材にするなど、質感にも統一感を持たせると良いでしょう。
アクセサリーも、バッグや靴のテイストに合わせて選びます。
華やかなバッグを選んだ場合は、アクセサリーは控えめに、シンプルなバッグを選んだ場合は、少し存在感のあるアクセサリーをプラスするなど、全体のバランスを見ながら調整しましょう。
結婚式では、オープントゥやミュール、サンダル、ブーツ、スニーカーなど、カジュアルな靴は避けるのがマナーです。
つま先やかかとが出ている靴は「妻が先に出る」や「かかとのない不安定な状態」を連想させ、縁起が悪いとされています。
パンプスを選ぶのが基本ですが、素材は布製やエナメル、スエードなど、フォーマルなものを選びましょう。
アクセサリーについても、昼間は光りすぎないパールやマットな質感のもの、夜はダイヤモンドやラインストーンなど、輝きのあるものを選ぶのが一般的です。
全身のアイテムがそれぞれバラバラだと、せっかく素敵なバッグを持っていても、ちぐはぐな印象になってしまいます。
事前に着用するドレス、靴、アクセサリー、そしてバッグを並べてみて、全体のバランスを確認することをおすすめします。
写真に撮ってみると、客観的にバランスを見ることができますよ。
トータルコーディネートで、上品かつ華やかなゲストスタイルを完成させましょう。
季節や会場に合わせたバッグ選びの工夫
結婚式に持っていくバッグは、季節や会場の雰囲気によっても選び方を工夫すると、より洗練された印象になります。
例えば、冬場の結婚式では、寒さ対策としてストールや羽織り物を持つことが多いですが、これらの荷物も考慮してサブバッグの必要性を検討したり、バッグの素材をベロアやツイードなど、季節感のあるものにするのも素敵です。
夏場は、涼しげなレース素材や、明るい色のバッグも良いでしょう。
ただし、素材によっては透けすぎるものや、カジュアルすぎるものもあるため注意が必要です。
また、会場の雰囲気も考慮しましょう。
格式高いホテルでの披露宴であれば、よりクラシックで上品なデザインのバッグがふさわしいですし、レストランウェディングやガーデンウェディングなど、比較的カジュアルな雰囲気であれば、少しデザイン性のあるものや、ナチュラルな素材感(ただし、カジュアルすぎないもの)を取り入れても良いかもしれません。
事前に会場の公式サイトなどで写真を見て、雰囲気を掴んでおくことが、バッグ選びの参考になります。
私が以前、ガーデンウェディングに参加した際、友人の中にはラフィア素材風(ただし、しっかりしたフォーマルな素材)のバッグを選んでいる人もいて、会場のナチュラルな雰囲気にとても合っていて素敵でした。
マナーは大切ですが、一番はお祝いの気持ちを持って参加すること、そしてその場にふさわしい装いを心がけることです。
迷った場合は、定番のクラッチバッグやミニハンドバッグを選べば間違いありません。
季節感や会場の雰囲気に合わせたバッグ選びの工夫で、よりパーソナルなおしゃれを楽しみましょう。
まとめ
結婚式にお呼ばれした際のバッグ選びは、様々なマナーがあり、少し難しく感じられるかもしれません。
しかし、基本を押さえれば、決して難しいことではありません。
最も大切なのは、お祝いの気持ちを持って、新郎新婦や他のゲストに失礼のない装いを心がけることです。
結婚式にふさわしいバッグは、小ぶりで上品なクラッチバッグやハンドバッグが基本です。
素材はサテンやシルク、レースなど、光沢があったりフォーマル感のあるものを選びましょう。
昼間は控えめな光沢、夜は華やかな光沢のあるものが適しています。
カジュアルすぎる素材やデザイン、大きすぎるバッグ、殺生を連想させる素材や柄、ブランドロゴが目立つデザインは避けるのがマナーです。
また、メインバッグに入りきらない荷物のために、フォーマルなサブバッグを用意すると非常に便利です。
バッグだけでなく、靴やアクセサリーを含めた全身のコーディネートで、上品さと華やかさのバランスを取りましょう。
季節や会場の雰囲気に合わせて、バッグ選びを工夫することも、より洗練されたゲストスタイルを作る上で役立ちます。
これらのマナーは、あくまで一般的な目安です。
最も重要なのは、お祝いする気持ちを形にすること、そしてその場にふさわしい心遣いをすることです。
バッグ選びに迷ったら、信頼できるお店のスタッフに相談したり、既に結婚式経験のある友人にアドバイスをもらうのも良いでしょう。
この記事が、あなたの結婚式バッグ選びの参考になり、自信を持って晴れの日を迎えられる一助となれば幸いです。
素敵なバッグと共に、大切な方々の門出を心からお祝いしてきてください。