結婚式という特別な一日。
ドレスやメイクと同じくらい、ヘアスタイルも大切な要素ですよね。
せっかく綺麗にセットした髪型が、式の最中や披露宴、二次会と時間が経つにつれて崩れてきてしまったら…想像するだけで少し残念な気持ちになります。
特に湿気が多い日や、たくさん動く場面では、ヘアスタイルをキープするのが難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。
そんな「結婚式ヘアを絶対に崩したくない！」という願いを叶えるために、今回はワックスを使った崩れない結婚式ヘアアレンジのコツを徹底的にご紹介します。
美容師の視点も交えながら、どんなワックスを選べばいいのか、どう使えば一日中美しさを保てるのか、具体的な方法を詳しく解説していきます。
結婚式ヘアが崩れる原因とワックスが持つ可能性
結婚式という一生に一度の晴れ舞台。
最高の自分を演出するために、ヘアスタイルは非常に重要な役割を果たします。
しかし、プロにセットしてもらったとしても、あるいは自分で気合を入れてセットしたとしても、時間が経つにつれて「あれ？ちょっと崩れてきたかな…」と気になってしまうことがあります。
特に結婚式は、感動の涙を流したり、友人とおしゃべりしたり、写真撮影で動いたり、食事をしたりと、普段よりも様々な動きが多い一日です。
さらに、会場の温度や湿度、天候によっても、髪の状態は大きく変化します。
これらの要因が複合的に影響し合い、せっかくの美しいヘアスタイルが崩れてしまう原因となるのです。
結婚式という特別な日のヘアアレンジの難しさ
結婚式のヘアアレンジは、日常のヘアスタイルとは異なり、華やかさや特別感が求められます。
普段使いのヘアスタイルでは使わないような編み込みやアップスタイル、ボリュームのあるセットなど、複雑な技術が用いられることも少なくありません。
こうした凝ったアレンジほど、ちょっとしたことで崩れやすいという側面もあります。
例えば、繊細な毛束の動きや、ふんわりとしたボリューム感は、湿気や摩擦に弱く、時間とともに形が崩れてしまいがちです。
また、写真撮影などで何度も姿勢を変えたり、ゲストとのハグなどで物理的な接触があったりすることも、ヘアスタイルには負担となります。
さらに、新郎新婦の場合は、ベールやヘッドドレスの着脱、お色直しなど、ヘアスタイルに直接触れる機会も多いため、崩れやすさへの対策はより一層重要になります。
ゲストとして参列する場合でも、移動や会場での動き、食事などで、気づかないうちにヘアスタイルに負荷がかかっています。
このように、結婚式という特別な日は、ヘアアレンジにとって様々な試練が待ち受けているのです。
湿気や動きが招くヘア崩れの主な要因
結婚式ヘアが崩れる最大の敵の一つは「湿気」です。
髪は湿気を吸収すると、キューティクルが開いて柔らかくなり、セットしたカールが取れたり、ストレートヘアがうねったりしやすくなります。
特に梅雨時期や夏場の結婚式では、この湿気対策が非常に重要になります。
また、汗も同様にヘアスタイルを崩す原因となります。
緊張や暑さで汗をかくと、髪が湿り、セット力が失われてしまいます。
次に大きな要因は「動き」です。
披露宴での入場や退場、高砂での着席、写真撮影、友人との会話など、結婚式中は常に何かしらの動きがあります。
体の動きに合わせて髪も揺れ、摩擦が生じることで、まとまりがなくなったり、ピンが緩んだりすることがあります。
特にアップスタイルや編み込みは、土台がしっかり固定されていないと、少しの動きで崩れてしまいかねません。
風もヘアスタイルを乱す要因の一つです。
屋外での挙式やガーデンウェディングでは、風によって髪が乱れ、せっかくのセットが台無しになってしまうリスクがあります。
これらの湿気、汗、動き、風といった外部からの刺激によって、結婚式ヘアは時間とともに崩れてしまうのです。
なぜワックスが崩れにくい土台を作るのか
崩れやすい結婚式ヘアを一日中キープするために、ワックスは非常に有効なアイテムです。
ワックスがヘアアレンジの崩れにくさに貢献する理由はいくつかあります。
まず、ワックスには髪に適度な粘り気とホールド力を与える効果があります。
これにより、髪一本一本がまとまりやすくなり、アレンジの土台が安定します。
例えば、編み込みをする前に髪全体に薄くなじませることで、毛束がばらつきにくくなり、綺麗に編み上げることができます。
また、髪にツヤや束感を与えることで、アレンジの質感も向上させます。
さらに、ワックスの種類によっては、湿気から髪を守る成分が含まれているものもあります。
髪表面をコーティングすることで、外部からの湿気の侵入を防ぎ、カールやボリュームをキープしやすくなります。
そして何より重要なのは、ワックスが髪を「動かしやすく、かつ固定しやすい」状態にする点です。
アレンジの途中で毛束をねじったり、引き出したりする際に、ワックスが適度なグリップ力を与えてくれるため、思い通りの形を作りやすくなります。
そして、作った形をある程度キープしてくれるため、その後のピン打ちやスプレーでの固定がより効果的になります。
ワックスは単に髪を固めるだけでなく、アレンジのプロセス全体において、崩れにくいスタイルを作り上げるための強力なサポートアイテムとなるのです。
崩れない結婚式ヘアを実現するワックスの選び方と正しい使い方
結婚式という特別な日のヘアアレンジを成功させるためには、ワックス選びが非常に重要です。
一口にワックスと言っても、様々な種類があり、それぞれ特徴が異なります。
自分の髪質や作りたいヘアスタイル、そして当日の天候などを考慮して最適なワックスを選ぶことが、崩れないヘアアレンジへの第一歩となります。
さらに、選んだワックスの効果を最大限に引き出すためには、正しい使い方を知っておくことも欠かせません。
適量を手に取り、髪全体に均一になじませる方法や、アレンジの途中でピンポイントに使用するテクニックなど、使い方一つでセットの持ちは大きく変わります。
ここでは、結婚式ヘアに特化したワックスの選び方と、崩れにくいスタイルを作るための効果的な使い方について詳しくご紹介します。
結婚式に最適なワックスの種類と特徴を理解する
結婚式のような特別なシーンで崩れないヘアアレンジを目指すなら、いくつかの種類のワックスを使い分ける、あるいは組み合わせるのがおすすめです。
まず、ファイバー系ワックスは、繊維状の成分が含まれており、伸びが良く髪になじませやすいのが特徴です。
適度なホールド力がありつつも、髪に柔らかい動きや束感を出したい場合に適しています。
アレンジ前のベース作りや、毛先のニュアンス作りに役立ちます。
次に、クリーム系ワックスは、保湿力が高く、髪にツヤを与えながらまとまりを持たせたい場合に重宝します。
乾燥しやすい髪や、しっとりとした質感に仕上げたいアップスタイルなどに使われます。
そして、崩れないスタイルに欠かせないのがハードワックスやジェルワックスです。
これらは高いセット力とキープ力があり、一度形を作ったら崩れにくいのが特徴です。
特に、タイトなまとめ髪や、しっかりと固定したい前髪、アホ毛対策などに効果的です。
ただし、つけすぎると髪がパリパリになったり、重みで潰れてしまったりすることもあるため、少量ずつ使うのがポイントです。
最近では、バームタイプのワックスも人気があります。
天然由来成分が多く、保湿力と適度なセット力を兼ね備え、ナチュラルなツヤ感とまとまりを与えます。
タイトなウェットヘアや、アレンジの仕上げにツヤを出したい場合におすすめです。
これらのワックスの特徴を理解し、組み合わせることで、より崩れにくい、理想の結婚式ヘアを作り上げることができます。
髪質・アレンジ・当日の天候に合わせたワックスの選び方
最適なワックスを選ぶためには、ご自身の髪質、作りたいアレンジ、そして結婚式当日の天候を考慮することが重要です。
まず、髪質についてです。
細くて柔らかい髪の方は、重すぎるワックスやつけすぎは避けるべきです。
髪が潰れてボリュームが出にくくなってしまいます。
ファイバー系や軽めのクリーム系でベースを作り、部分的にハードワックスやスプレーで補強するのがおすすめです。
逆に、硬くて量が多い髪の方は、まとまりにくい傾向があるため、ある程度のホールド力があるクリーム系やバームタイプで髪を落ち着かせ、さらにハードワックスでしっかりと固定すると良いでしょう。
作りたいアレンジによっても適したワックスは変わります。
ふんわりとしたアップスタイルやハーフアップなら、ファイバー系やクリーム系で柔らかさを出しつつ、根元や崩れやすい部分にハードスプレーを併用します。
タイトなシニヨンやポニーテールなら、ジェルワックスやハードワックスで表面をしっかりと固め、ツヤを出すのが効果的です。
編み込みなら、編む前にファイバー系やクリーム系をなじませて毛束を扱いやすくし、編み終わりや引き出した部分にハードスプレーで固定します。
当日の天候もワックス選びの重要な要素です。
湿気が多い日や雨予報の場合は、湿気対策効果のあるワックスや、セット力の高いハードワックス、ジェルワックスを選びましょう。
仕上げには湿気に強いタイプのハードスプレーを重ねるのがおすすめです。
風が強い日には、しっかりとしたホールド力のあるワックスで全体を固めるか、タイトなアレンジを選ぶと崩れにくいです。
これらの要素を総合的に判断し、最適なワックスを選ぶことが、一日中美しいヘアスタイルを保つ秘訣となります。
ワックスの効果を最大化するなじませ方と使用量
ワックスを選んだら、次は正しい使い方をマスターしましょう。
ワックスの効果を最大限に引き出すためには、手に取る量と髪へのなじませ方が非常に重要です。
まず、使用量ですが、これは髪の長さ、量、髪質、そして使用するワックスの種類によって異なります。
一般的には、少量からスタートし、必要に応じて付け足していくのが失敗しないコツです。
例えば、ミディアムヘアで全体になじませる場合、パール粒大から1円玉大程度を目安に始めます。
ハードワックスのようにセット力が高いものは、さらに少量から試してください。
つけすぎると髪がベタついたり、重みでスタイルが崩れたりする原因になります。
次に、なじませ方です。
手に取ったワックスは、手のひら全体、特に指の間までしっかりと伸ばして、透明になるくらいまで温めるようにすると、髪へのなじみが良くなります。
固形のバームタイプなどは、特にしっかりと温めて柔らかくすることが大切です。
髪になじませる際は、アレンジの目的によって付け方を変えます。
全体にボリュームを出したり、まとまりやすくしたりする場合は、髪の内側や根元付近から手ぐしを通すようにして、全体に均一になじませます。
毛先や表面だけにつけると、内側が崩れやすくなってしまいます。
アレンジの途中で毛束を固定したい場合は、指先に少量取り、ピンポイントで塗布します。
例えば、編み込みの毛先や、引き出した部分の根元などです。
ワックスを髪に塗布する際は、髪を引っ張りすぎず、優しくなじませることを心がけましょう。
強い摩擦は髪を傷める原因にもなります。
正しい量と方法でワックスをなじませることで、ワックス本来のキープ力や質感を最大限に引き出し、崩れにくい結婚式ヘアを作り上げることができます。
ワックスを駆使した崩れない結婚式ヘアアレンジの具体的なコツ
ワックスの選び方と基本的な使い方が分かったら、次はそれをヘアアレンジにどう活かすか、具体的なテクニックを習得しましょう。
崩れない結婚式ヘアを作るためには、アレンジの「前」「中」「後」のすべての段階でワックスを効果的に使うことが重要です。
アレンジを始める前のベース作りでワックスを使うことで、その後の工程が格段にスムーズになり、キープ力も向上します。
また、アレンジの途中でワックスをピンポイントに使うことで、崩れやすい部分をしっかりと固定できます。
そして、仕上げにワックスを使うことで、ヘアスタイルのツヤや質感を整え、一日中美しい状態を保つことができます。
ここでは、これらの段階ごとのワックス活用術と、崩れにくいアレンジを作るための具体的なコツをご紹介します。
アレンジ前の仕込みでキープ力を格段にアップさせる方法
結婚式ヘアアレンジの崩れにくさは、実はアレンジを始める前の下準備で大きく左右されます。
特に、ワックスを使った「仕込み」は、その後のキープ力を格段にアップさせるための重要な工程です。
アレンジ前に髪全体にワックスを薄くなじませることで、髪に適度な束感とグリップ力が生まれ、アレンジ中の毛束が扱いやすくなるだけでなく、ピンやゴムが滑りにくくなるという効果があります。
例えば、編み込みやくるりんぱなどのアレンジをする前に、髪の中間から毛先にかけて、ファイバー系や軽めのクリーム系ワックスを少量、手のひらでよく伸ばしてから、手ぐしを通すように全体になじませます。
この時、根元にベタっとつけすぎるとボリュームが出にくくなるため注意が必要です。
特に髪が細い方や、サラサラしてアレンジが崩れやすい方は、この仕込みが非常に有効です。
ワックスをなじませることで、髪一本一本がまとまりやすくなり、引き出した毛束も程よくホールドされるため、ふんわりとした質感もキープしやすくなります。
また、後れ毛や顔周りの髪をアレンジに馴染ませたい場合も、事前に少量のワックスをこれらの部分になじませておくと、扱いやすくなります。
この一手間を加えるだけで、アレンジの完成度が高まり、さらに一日中崩れにくいスタイルを保つための強固な土台が作れます。
アレンジ中のワックス活用でピンポイントを固定する
ヘアアレンジを進める中で、「ここが崩れやすいな」「この毛束だけ浮いてしまうな」といった部分が出てくることがあります。
そんな時に役立つのが、アレンジ中のワックスを使ったピンポイントでの固定テクニックです。
例えば、編み込みの毛先をゴムで結ぶ前に、少量のハードワックスを毛先になじませておくと、ゴムが滑りにくくなり、しっかりと結ぶことができます。
また、アップスタイルを作る際に、襟足の短い毛が落ちてきてしまうのが心配な場合、指先に取ったハードワックスやジェルワックスを襟足の生え際に薄く塗布し、ブラシでとかしながら固定すると、スッキリとまとまります。
顔周りの後れ毛をほんの少しだけ残したいけれど、それ以外の部分はしっかりとまとめたい、という場合も同様に、まとめたい部分の髪の生え際にワックスをなじませてからピンで留めると、崩れにくくなります。
くるりんぱやねじりアレンジで、毛束を引き出してボリュームを出したいけれど、時間が経つと潰れてしまうのが心配な場合は、引き出した毛束の根元付近に少量のワックスをつけ、形を整えてからスプレーで固めると、ふんわり感をキープできます。
このように、アレンジの進行に合わせてワックスを必要な部分にピンポイントで使用することで、崩れやすい箇所を事前に強化し、全体のスタイルをより強固に保つことができます。
このテクニックは、セルフアレンジをする際にも非常に役立ちます。
仕上げのワックスでツヤとホールド力を長時間持続
ヘアアレンジが完成したら、仕上げのワックスでスタイルをさらに美しく、そして崩れにくく仕上げましょう。
仕上げに使うワックスは、アレンジ全体の質感やツヤ感を整える役割と、作った形を長時間キープする役割を兼ね備えています。
例えば、タイトなまとめ髪には、ツヤ感のあるジェルワックスやバームタイプを手のひらでよく伸ばし、表面を撫でるようになじませると、美しい光沢が出て、アホ毛や表面の浮き毛をしっかりと抑えることができます。
ふんわりとしたアップスタイルやハーフアップには、軽めのクリーム系やファイバー系ワックスを少量手に取り、毛先や引き出した毛束のニュアンスを整えるようにつまむように塗布します。
これにより、立体感と束感が増し、スタイルに動きが生まれます。
また、前髪を固定したい場合は、少量のハードワックスを指先に取り、毛流れを整えながらつまむようにつけると、自然なセット力でキープできます。
仕上げにワックスを使った後、さらにキープ力を高めたい場合は、ヘアスプレーを併用するのがおすすめです。
ワックスで形を整え、スプレーで固定するという流れで使うと、最強の崩れ知らずヘアが完成します。
ただし、仕上げのワックスもつけすぎは禁物です。
少量ずつ手に取り、髪全体ではなく、質感を出したい部分や崩れやすい部分に重点的になじませるようにしましょう。
この仕上げのワックステクニックをマスターすれば、結婚式という長い一日を通して、自信を持って美しいヘアスタイルを保つことができます。
長さ別・シーン別！ワックスで叶える崩れない結婚式ヘアアレンジ例
ワックスの選び方や基本的な使い方が分かったら、次は実際にどのようなアレンジにワックスを効果的に活用できるかを見ていきましょう。
髪の長さによって適したアレンジは異なりますが、ワックスを上手に使うことで、それぞれの長さに合わせた崩れにくいスタイルを実現できます。
また、新郎新婦として、あるいはゲストとして参列するなど、
