節約しすぎて後悔しないための結婚式の費用バランスの取り方ガイド
結婚式は人生における一大イベント。
多くのカップルが夢と希望を抱き、理想の結婚式を思い描く一方で、その費用面で頭を悩ませることも少なくありません。
「できるだけ費用を抑えたい」という気持ちは当然ですが、あまりに節約を追求しすぎて、後で「あの時、もう少し費用をかけておけばよかった」と後悔するケースも少なくありません。
結婚式の費用バランスをうまく取ることは、後悔しない結婚式を実現するための鍵となります。
この記事では、賢く費用を抑えつつも、大切な思い出となる結婚式にするための具体的な方法を、独自の視点も交えながらご紹介します。
理想と現実のバランスを見つける：後悔しない結婚式費用の賢い配分術
結婚式の費用は、招待客の人数、会場のランク、衣装、演出、料理、引き出物など、多岐にわたります。
すべてにこだわり抜けば費用は青天井ですが、限られた予算の中で「何を優先し、何を諦めるか」という取捨選択が非常に重要になります。
ここでは、後悔しないための費用配分の考え方と、具体的な節約ポイントについて掘り下げていきましょう。
「譲れないポイント」と「妥協できるポイント」を明確にする
結婚式の準備を進める上で、まず最初に取り組むべきは、お二人の間で「絶対に譲れないポイント」と「ある程度妥協できるポイント」を明確にすることです。
例えば、新婦様が「憧れのドレスを着たい」という強い希望を持っている場合、衣装には多少予算をかけることを前提に、他の項目で調整するといった考え方です。
逆に、料理のグレードにはそこまでこだわらず、ゲストの満足度を重視するなら、演出や装飾に予算を割くという選択肢もあります。
この「譲れないポイント」の特定には、お二人の価値観を共有することが不可欠です。
結婚式で何を一番大切にしたいのか、ゲストにどんな気持ちで帰ってほしいのかを話し合うことで、自然と優先順位が見えてきます。
例えば、「ゲストとの距離を大切に、アットホームな空間で感謝を伝えたい」というカップルであれば、高価な装飾よりも、ゲスト一人ひとりと話せる時間を多く設けるための会場選びや、手作りのウェルカムアイテムに力を入れる方が満足度が高くなるでしょう。
私自身、過去に担当したカップルで、新郎様が「地元の食材を使った料理で、ゲストに心から美味しいと思ってもらいたい」という強いこだわりをお持ちでした。
一方、新婦様は「華やかな装飾や演出で、非日常感を味わいたい」という希望をお持ちでした。
そこで、私たちはまず、料理に十分な予算を確保し、地元の食材をふんだんに使ったコースメニューを開発しました。
その分、装飾は「テーマカラーを統一し、グリーンを多めに使う」といった具体的な指示をいただき、高価な花材ではなく、季節のグリーンやキャンドルを効果的に使用することで、洗練された雰囲気を演出しました。
結果として、料理の評判は非常に高く、装飾も「落ち着いた大人の雰囲気で素敵だった」と好評を得て、お二人とも大満足の結婚式となりました。
このように、お互いの「譲れないポイント」を尊重し、それを軸に費用配分を考えることが、後悔しない結婚式への第一歩となります。
賢く節約！見落としがちな費用削減のアイデア
結婚式の費用を抑える方法は様々ですが、ここでは、一般的な節約術に加えて、少し視点を変えた「見落としがちな費用削減のアイデア」をご紹介します。
まず、ペーパーアイテムは手作りを検討することです。
招待状、席次表、席札などを手作りすることで、デザインの自由度も高まり、オリジナリティあふれるアイテムを作成できます。
最近では、おしゃれなテンプレートがインターネット上で無料で配布されていたり、低価格で購入できたりするため、印刷費やデザイン料を大幅に節約できます。
ただし、クオリティにこだわりすぎると、かえって時間と費用がかかってしまうこともあるため、無理のない範囲で取り組むことが大切です。
次に、引き出物・引き菓子は、ゲストの年齢層や関係性を考慮して選ぶことです。
一律同じものを贈るのではなく、親族向け、友人向け、職場関係者向けなど、細かく分けることで、より喜ばれる品物を選べます。
また、最近では、ゲストが自分で好きなものを選べる「ギフトカタログ」も人気です。
カタログギフトは、品物を選ぶ手間も省け、ゲストの好みに確実に合致するため、無駄がありません。
さらに、「持ち込み料」を事前に確認し、交渉することも重要です。
会場によっては、外部から持ち込んだ装花や引き出物に対して「持ち込み料」が発生することがあります。
この持ち込み料が意外と高額な場合もあるため、契約前に必ず確認し、可能であれば交渉してみましょう。
例えば、装花については、会場提携のフローリストに依頼するのではなく、お気に入りの外部のフローリストに依頼したい場合、持ち込み料が発生するか、発生する場合はいくらかかるのかを確認し、外部フローリストに依頼した場合の総額と会場提携のフローリストに依頼した場合の総額を比較検討すると良いでしょう。
さらに、結婚式の時期や曜日を工夫することも、費用削減に繋がります。
一般的に、土曜日や日曜日、そして秋や春の人気のシーズンは費用が高くなる傾向があります。
平日や、比較的ゲストの都合がつきやすい日曜日でも夕方からのスタート、あるいは、あえてオフシーズンを選ぶことで、会場費や料理の単価を抑えられる可能性があります。
例えば、平日開催は、ゲストの参加が難しい場合もあるかもしれませんが、近しい親族や親しい友人を招いた少人数での結婚式であれば、平日でも十分に実施可能です。
また、夏場の暑さや冬場の寒さを避けた、春や秋の平日を選ぶことで、ゲストにとっても快適な結婚式になるでしょう。
私自身の経験談として、あるカップルは、夏場の平日（火曜日）に結婚式を挙げました。
当初はゲストの参加を心配されていましたが、新郎新婦の熱意と、平日割引の恩恵が大きかったため、当初予定していた予算よりも大幅に抑えることができました。
さらに、平日の結婚式という珍しさから、ゲストの記憶にも強く残り、「特別な一日だった」と喜ばれました。
このように、「定番」にとらわれず、柔軟な発想で時期や曜日を選ぶことも、賢い節約術と言えるでしょう。
後悔しないための結婚式費用、本当に大切なものに投資する
結婚式の費用は、そのすべてが「無駄」になるわけではありません。
むしろ、お二人にとって、そしてゲストにとっても、かけがえのない思い出となる「投資」と捉えることもできます。
ここでは、費用をかけるべき「本当に大切なもの」と、工夫次第で費用を抑えられるポイントについて、さらに詳しく見ていきましょう。
「料理」と「写真・映像」は惜しまず投資すべき理由
結婚式で、ゲストの満足度に最も影響を与える要素の一つが「料理」です。
美味しい料理は、ゲストに「来てよかった」という満足感を与え、会話も弾ませます。
特に、遠方から足を運んでくれたゲストや、日頃お世話になっている方々への感謝の気持ちを伝える上でも、料理の質は非常に重要です。
コース料理の内容はもちろん、ドリンクの種類やデザートビュッフェなども含め、ゲストが楽しめるような工夫を凝らすことをお勧めします。
私たちが過去に担当したカップルの中には、「料理に一切妥協したくない」という強い意志をお持ちの方がいらっしゃいました。
彼らは、地元の名店と提携し、オリジナルのコースメニューを開発しました。
その結果、ゲストからは「今までで一番美味しい結婚式の料理だった」という絶賛の声が相次ぎ、お二人の満足度も非常に高くなりました。
これは、単なる「費用」ではなく、「ゲストへの感謝」という「投資」が、最高の形で実を結んだ事例と言えるでしょう。
もう一つ、惜しまず投資したいのが「写真・映像」です。
結婚式当日はあっという間に過ぎ去ってしまいます。
その瞬間を美しく、そして感動的に記録してくれる写真や映像は、将来にわたって大切な宝物となります。
プロのカメラマンやビデオグラファーに依頼することで、自分たちでは気づけないような感動的な瞬間や、ゲストの笑顔を捉えてくれます。
最近では、ドローン撮影や、エンドロールムービーなど、様々なオプションがありますが、「自分たちがどんな写真を残したいのか」を明確にし、それに合ったプランを選ぶことが重要です。
例えば、自然な表情をたくさん残したいのであれば、ドキュメンタリータッチの撮影を得意とするカメラマンを選ぶ、といった具合です。
私自身、結婚式の写真を見返すたびに、当時の感動が蘇り、温かい気持ちになります。
特に、両親の涙を捉えた一枚や、友人たちとの楽しそうな集合写真などは、何度見ても飽きることがありません。
このように、写真や映像は、結婚式という特別な日を「形」として残すための、非常に価値のある「投資」なのです。
装飾や演出は「テーマ」を絞って賢くコストカット
結婚式の装飾や演出は、会場の雰囲気を華やかにし、ゲストを楽しませるための重要な要素ですが、こだわりすぎると費用がかさみがちです。
そこで、**「結婚式のテーマ」を明確にし、それに沿って装飾や演出を絞り込む**ことで、コストを抑えつつも、統一感のある洗練された空間を作り出すことができます。
例えば、「ガーデンウェディング」をテーマにするのであれば、自然の緑を活かした装飾をメインに考え、高価な造花ではなく、季節の花やグリーンを多めに使用します。
ウェルカムスペースには、木製のアイテムや、手作りのガーランドなどを飾ることで、温かみのある雰囲気を演出できます。
また、BGMも、自然を感じさせるような爽やかな音楽を選ぶと、テーマに統一感が生まれます。
演出についても同様です。
派手な余興や、高価なプロジェクションマッピングなどは、一度きりのイベントとしては魅力的ですが、費用対効果を考えると、必ずしも必要とは限りません。
それよりも、ゲスト参加型のゲームや、新郎新婦からの感謝のスピーチ、あるいは、ゲストの思い出の写真をスライドショーで流すといった、アットホームで心温まる演出の方が、ゲストの心に響くことも少なくありません。
私があるカップルを担当した際、彼らは「海」をテーマにした結婚式を希望されていました。
そこで、会場の装花は、青や白を基調とし、貝殻やヒトデなどをアクセントにしました。
キャンドルサービスの代わりに、ゲストのテーブルを回って、一人ひとりに手作りのメッセージカードを渡す演出を取り入れました。
このカードには、ゲストとの思い出のエピソードが書かれており、受け取ったゲストは皆、感動されていました。
この演出は、高価なものではありませんでしたが、ゲストとの絆を深める、非常に記憶に残るものとなりました。
このように、テーマを軸に、**「本当にゲストに伝えたいこと」「自分たちが一番やりたいこと」に焦点を当てる**ことで、費用を抑えながらも、心に残る結婚式を実現することができるのです。
まとめ
結婚式の費用バランスをうまく取ることは、後悔しない結婚式を実現するための重要なステップです。
まずは、お二人の間で「譲れないポイント」と「妥協できるポイント」を明確にし、それを基に費用配分を考えましょう。
ペーパーアイテムの手作りや、時期・曜日の工夫、引き出物の選び方など、賢く節約できるポイントは数多く存在します。
しかし、結婚式は「費用をかけることがすべてではない」ということを忘れてはいけません。
料理や写真・映像といった、ゲストの満足度や将来にわたる思い出に直結する要素には、ある程度投資することを惜しまない方が、結果的に満足度が高くなることが多いのです。
また、装飾や演出は、明確な「テーマ」を設けることで、コストを抑えつつも、統一感のある洗練された空間を作り出すことが可能です。
大切なのは、流行や周囲の意見に流されるのではなく、お二人にとって本当に大切なことは何かを見極め、後悔のない、自分たちらしい結婚式を創り上げることです。
この記事が、そんな理想の結婚式を実現するための一助となれば幸いです。
