年末調整で間違えやすいポイントと新婚夫婦の提出書類チェック方法

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年末調整で間違えやすいポイントと新婚夫婦の提出書類チェック方法

新しい生活が始まり、期待に胸を膨らませる新婚夫婦の皆さん。
人生の新たなステージを迎えた喜びも束の間、年末が近づくと「年末調整」という言葉が頭をよぎるのではないでしょうか。
特に、結婚を機に働き方や税金に関する手続きが変化する新婚夫婦にとって、年末調整は「何から手をつければいいの?」「これで合っているのかな?」と不安を感じやすいイベントかもしれません。
しかし、正しい知識を持っていれば、年末調整は決して難しいものではありません。
今回は、年末調整で多くの方が間違えやすいポイントを分かりやすく解説し、特に新婚夫婦が提出書類をチェックする際の注意点や、スムーズに進めるためのコツを、独自の視点も交えて詳しくご紹介します。
この情報で、年末調整を乗り切り、安心して新しい年を迎えましょう。

年末調整でよくある間違いとその回避策

年末調整は、1年間の所得に対して納めるべき所得税額を確定させるための手続きです。
会社員やパート・アルバイトなどで給与を受け取っている方は、原則として全員が行う必要があります。
しかし、その複雑さから、多くの人が思わぬ間違いをしてしまいがちです。
ここでは、特に頻繁に見られる間違いとその具体的な回避策を、新婚夫婦の状況も踏まえながら解説していきます。

扶養控除等申告書の記入ミスとその影響

年末調整で最も基本的な書類の一つが「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」です。
この申告書には、配偶者控除や扶養控除、障害者控除など、所得税の計算において控除対象となる情報を記載します。
新婚夫婦の場合、結婚によって配偶者の状況が変わるため、この申告書の記入内容に注意が必要です。

例えば、これまで「配偶者」がいなかった方が、結婚によって「配偶者」ができた場合、申告書の「配偶者の有無」欄の記載が変わります。
また、配偶者の年間所得の見込み額によっては、配偶者控除が適用されるかどうかが決まります。
配偶者控除は、納税者本人の合計所得金額が1,000万円以下の場合に、配偶者の合計所得金額が48万円以下(給与収入のみの場合は103万円以下)であれば適用されます。
この「48万円」という数字は、しばしば見落とされがちです。
もし、配偶者の年間所得の見込み額を誤って記載し、本来適用されない配偶者控除を適用してしまった場合、後々税務署から指摘を受け、不足分の税金を追徴される可能性があります。

また、扶養親族に関する情報も重要です。
例えば、お子さんがいる場合、そのお子さんが16歳未満であれば、扶養控除ではなく「扶養親族」として記載することになります。
16歳未満の扶養親族がいる場合、住民税における「扶養親族」としての記載は必要ですが、所得税における「扶養控除」の対象とはなりません。
この所得税と住民税での違いも、混同しやすいポイントです。

さらに、扶養控除等申告書は、その年の12月31日時点での状況に基づいて作成します。
年末調整の時期はまだ12月31日を迎えていませんが、「年末時点の状況を予測して正確に記入する」ことが求められます。
例えば、年末に向けて退職を予定している配偶者がいる場合、その所得の見込み額を考慮して申告する必要があります。

回避策としては、まず配偶者の年間の収入見込み額を正確に把握することです。
給与所得者であれば源泉徴収票や給与明細を確認し、自営業やフリーランスであれば確定申告書などを参考に、おおよその年間所得を計算しましょう。
そして、国税庁のウェブサイトなどで配布されている「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の記載例をよく確認することが大切です。
不明な点は、会社の給与計算担当者や税務署に相談することをおすすめします。

生命保険料控除・地震保険料控除の申告漏れ

生命保険料控除や地震保険料控除は、支払った保険料に応じて一定額が所得から差し引かれる制度です。
これらを申告することで、所得税や住民税が軽減されます。
しかし、年末調整の時期になると、日々の業務に追われてうっかり申告を忘れてしまう方が少なくありません。

生命保険料控除には、「一般生命保険料控除」「介護医療保険料控除」「個人年金保険料控除」の3種類があります。
それぞれに控除額の上限が定められており、合計で最大12万円の控除が受けられます。
地震保険料控除は、地震保険の保険料に対して適用され、最大で5万円の控除が受けられます。

新婚夫婦の場合、結婚を機に新しい保険に加入したり、保険の見直しを行ったりするケースも多いでしょう。
例えば、夫婦どちらかが生命保険の契約者になっている場合、もう一方の配偶者の年末調整でその保険料を控除できる場合があります。
ただし、「誰が誰の保険料を控除できるか」にはルールがあります。
一般的には、納税者本人、配偶者、または生計を一にする親族のために支払った保険料が控除の対象となります。
例えば、夫が妻のために支払った生命保険料は、夫の年末調整で控除できる可能性があります。

申告漏れを防ぐためには、まず保険会社から送られてくる「生命保険料控除証明書」や「地震保険料控除証明書」を紛失しないように大切に保管しておくことが重要です。
これらの証明書は、年末調整の時期に会社に提出する必要があります。
もし証明書を紛失してしまった場合は、速やかに保険会社に再発行を依頼しましょう。

さらに、「自分の保険料が控除の対象になるのか」「配偶者の保険料を自分の年末調整で控除できるのか」といった疑問が生じた場合は、会社の給与計算担当者に確認するのが確実です。
加入している保険の種類や契約内容によって、控除の可否や控除額が変わってくるため、個別のケースに応じたアドバイスを受けることが大切です。

住宅ローン控除の初年度手続きの誤解

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、住宅ローンを利用してマイホームを購入または増改築した場合に、年末のローン残高の一定割合を所得税から控除できる制度です。
これは非常に大きな節税効果をもたらす制度ですが、初年度の手続きについては誤解が生じやすいポイントです。

住宅ローン控除は、原則として初年度は確定申告が必要となります。
会社員の方であれば、2年目以降は会社での年末調整で控除を受けることができますが、1年目はご自身で確定申告を行い、住宅ローン控除の手続きを完了させる必要があります。

新婚夫婦の場合、結婚を機に住宅を購入したり、住宅ローンを組んだりするケースも多いでしょう。
例えば、夫婦どちらか一方の名義で住宅を購入し、ローンを組んだ場合、その名義人が確定申告を行う必要があります。
また、夫婦共有名義で住宅を購入し、それぞれがローンを組んでいる場合、それぞれが確定申告を行う必要があります。

ここで注意すべきは、「住宅ローン控除は、その年の12月31日までに入居していること」という条件です。
年末調整の時期はまだ入居していない場合でも、12月31日までに住民票の異動や入居が完了していれば、その年の住宅ローン控除の対象となります。

また、住宅ローン控除の適用を受けるためには、いくつかの要件があります。
例えば、取得した住宅の床面積が50平方メートル以上であること、取得した年分の合計所得金額が2,000万円以下であることなどが挙げられます。
これらの要件を満たしているかどうかも、事前に確認しておく必要があります。

初年度の確定申告をスムーズに行うためには、住宅購入に関する書類(売買契約書、登記事項証明書、建築確認済証など)や、住宅ローンの年末残高証明書などを事前に準備しておきましょう。
税務署のウェブサイトには、住宅ローン控除に関する詳細な情報や申告書の記載例が掲載されていますので、参考にしてください。
もし、手続きに不安がある場合は、税理士に相談することも検討しましょう。

副業所得や一時所得などの申告漏れ

近年、副業を始める方が増えています。
会社員として給与所得を得ている方が、別途副業で収入を得ている場合、その副業による所得は年末調整の対象とはなりません。
給与所得以外の所得がある場合、その合計額によっては、確定申告が必要になることがあります。

例えば、副業でアフィリエイト収入やハンドメイド作品の販売収入を得ている場合、それらの収入から必要経費を差し引いた金額が「事業所得」または「雑所得」として扱われます。
これらの所得の合計額が年間20万円を超える場合は、原則として確定申告が必要です。

新婚夫婦の場合、共働きでそれぞれが副業をしているケースや、どちらか一方が副業をしているケースなどが考えられます。
「給与所得以外の所得がいくらあるのか」を正確に把握することが重要です。

また、一時所得についても注意が必要です。
例えば、懸賞金や宝くじの当選金、生命保険の満期保険金(一時金として受け取る場合)などが一時所得に該当します。
一時所得は、総収入額からその収入を得るために支出した金額を差し引き、さらに特別控除額(最高50万円)を差し引いた金額の1/2が課税対象となります。

これらの副業所得や一時所得の申告漏れは、後々税務調査で指摘されるリスクがあります。
会社員の方であっても、「給与所得以外の収入はないか」という点を常に意識し、もし該当する所得がある場合は、その金額を正確に把握し、必要であれば確定申告を行いましょう。
会社の就業規則で副業が禁止されている場合もあるため、その点も事前に確認しておくことが大切です。

新婚夫婦がチェックすべき提出書類と進め方のコツ

結婚というライフイベントは、年末調整の手続きにも影響を与えます。
特に、配偶者の有無や扶養家族の状況が変わることで、提出すべき書類や記載内容に注意が必要です。
ここでは、新婚夫婦が年末調整をスムーズに進めるための、提出書類のチェックポイントと具体的な進め方のコツをご紹介します。

配偶者控除・配偶者特別控除の適用可否確認

新婚夫婦にとって、最も関係が深いのが「配偶者控除」と「配偶者特別控除」です。
これらは、納税者本人に所得があり、かつ一定の所得以下の配偶者がいる場合に適用される控除です。

まず、「配偶者控除」の適用要件を確認しましょう。
配偶者控除が適用されるのは、納税者本人の合計所得金額が1,000万円以下であり、かつ配偶者の合計所得金額が48万円以下(給与収入のみの場合は103万円以下)の場合です。
結婚によって配偶者ができた場合、この配偶者の年間所得の見込み額が48万円以下であれば、配偶者控除の対象となります。

一方、配偶者の合計所得金額が48万円超133万円以下(給与収入のみの場合は103万円超201万6千円未満)の場合、配偶者控除は適用されませんが、「配偶者特別控除」が適用される可能性があります。
配偶者特別控除は、配偶者の所得金額に応じて、納税者本人の所得から一定額が控除される制度です。
納税者本人の合計所得金額によって、控除額は変動します。

新婚夫婦の場合、結婚したのが年の途中であっても、その年の12月31日時点で配偶者控除や配偶者特別控除の要件を満たしていれば、控除の対象となります。
例えば、10月に結婚した場合でも、12月31日時点で配偶者の年間の合計所得金額が48万円以下であれば、配偶者控除が適用されます。

チェックのポイントは、「配偶者の年間の合計所得金額を正確に把握すること」です。
配偶者が会社員であれば源泉徴収票や給与明細、パート・アルバイトであれば給与明細などを確認し、年間の総収入額から必要経費(給与所得の場合は給与所得控除額)を差し引いた金額を計算します。
自営業やフリーランスの場合は、確定申告書などを参考にします。

これらの控除を正確に申告することで、手取り収入を増やすことができます。
もし、配偶者の所得状況が不明な場合は、早めに配偶者と話し合い、正確な情報を共有することが重要です。
会社の給与計算担当者に相談する際には、「配偶者が〇月に結婚し、年間の所得見込み額は〇円です。
配偶者控除・配偶者特別控除は適用されますか?」といった具体的な質問をすると、的確なアドバイスが得られるでしょう。

共働き夫婦における扶養控除の注意点

共働き夫婦の場合、扶養控除の取り扱いについて注意が必要です。
扶養控除とは、納税者本人に所得税法上の扶養親族がいる場合に適用される控除です。
扶養親族とは、一般的に、その年の12月31日時点で、納税者本人と生計を一にする親族で、合計所得金額が48万円以下(給与収入のみの場合は103万円以下)である人を指します。

共働き夫婦の場合、夫婦それぞれが扶養親族(例えば、子供)の「扶養者」となる可能性があります。
しかし、同じ扶養親族を夫婦それぞれが扶養控

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