共働き夫婦が知っておきたい!子ども関連控除と賢い教育費準備の始め方
共働きのご夫婦にとって、子育てと仕事の両立は日々の大きな挑戦です。
さらに、将来を見据えた教育費の準備となると、漠然とした不安を感じている方も少なくないのではないでしょうか。
税制上の優遇措置である「子ども関連控除」を上手に活用し、計画的に教育資金を準備することは、家計の負担を軽減し、お子さんの将来の選択肢を広げるために非常に重要です。
この記事では、共働きのご夫婦が押さえておくべき子ども関連控除の基本から、具体的な教育費準備のステップまでを、分かりやすく、そして実践的に解説します。
専門的な知識がなくても大丈夫。
今日から始められる賢い家計管理と将来設計のヒントが満載です。
知っておきたい!共働き夫婦のための子ども関連控除と賢い活用法
共働きのご夫婦にとって、子育てにかかる費用は家計の大きな部分を占めます。
しかし、所得税や住民税の計算において、お子さんの有無や扶養状況に応じて適用される「子ども関連控除」という制度があることをご存知でしょうか。
この控除を正しく理解し、最大限に活用することで、手取り収入を増やし、教育費の準備に回せる資金を確保することができます。
ここでは、共働きのご夫婦が特に注目すべき控除の種類と、それぞれの制度の概要、そして賢い活用方法について詳しく見ていきましょう。
扶養控除と配偶者控除・配偶者特別控除を理解する
まず基本となるのが、扶養控除です。
これは、一定の所得以下の扶養親族がいる場合に、その人数に応じて所得から一定額が控除される制度です。
共働きのご夫婦の場合、どちらか一方の親が扶養者となるケースが多いですが、収入のバランスによっては、どちらの親が扶養者となるかで税額が変わることもあります。
例えば、夫婦どちらかの収入が他方よりも大幅に多い場合、収入の多い方の親が扶養者となることで、より大きな控除を受けられる可能性があります。
さらに、共働きのご夫婦で、一方が専業主婦(夫)であったり、あるいは夫婦どちらかの収入が一定額以下であったりする場合には、「配偶者控除」や「配偶者特別控除」といった制度も関係してきます。
配偶者控除は、配偶者の合計所得金額が一定額以下の場合に適用され、配偶者特別控除は、配偶者の所得が一定額を超えていても、夫婦双方の所得に応じて段階的に控除が受けられる制度です。
共働きであっても、例えば片方の親の年収が103万円以下であれば配偶者控除が適用され、103万円を超えていても201.6万円未満であれば配偶者特別控除の対象となる可能性があります。
これらの控除は、夫婦のどちらか一方にしか適用されないため、どちらの親が扶養控除や配偶者控除(特別控除)を受けるのが最も有利になるかをシミュレーションすることが重要です。
例えば、夫の年収が600万円、妻の年収が300万円で、お子さんが1人いる場合を考えてみましょう。
夫が扶養者となり、妻を配偶者特別控除の対象とする場合と、妻が扶養者となり、夫を配偶者特別控除の対象とする場合では、税額に違いが生じます。
一般的には、年収の高い方が扶養者・配偶者控除を受ける方が、税負担が軽くなる傾向にあります。
しかし、これはあくまで一般的な話であり、具体的な控除額や税率によって結果は変動します。
税務署のウェブサイトにあるシミュレーションツールや、税理士に相談することで、ご自身の状況に合わせた最適な選択肢を見つけることができるでしょう。
ひとり親控除・寡婦控除と、その他の税制優遇制度
ひとり親のご夫婦や、どちらか一方が亡くなられたり離婚されたりした場合など、状況によっては「ひとり親控除」や「寡婦控除」が適用されることがあります。
ひとり親控除は、未婚のひとり親に対して適用される控除で、寡婦控除は、夫と死別、離婚、生死不明、あるいは一定の条件を満たす未婚の女性に対して適用される控除です。
これらの控除は、ひとり親世帯の税負担を軽減することを目的としており、扶養控除とは別に所得から一定額が控除されます。
さらに、教育費の準備に関連する税制優遇制度としては、iDeCo(個人型確定拠出年金)やNISA(少額投資非課税制度)といった資産形成制度も挙げられます。
これらは直接的な「控除」ではありませんが、将来の教育費を効率的に準備するための強力なツールとなります。
特にiDeCoは、掛金が全額所得控除の対象となるため、所得税・住民税の軽減効果が期待できます。
例えば、共働きで夫婦それぞれがiDeCoに加入した場合、夫婦それぞれの所得税・住民税が軽減されるため、家計全体で見た節税効果は大きくなります。
NISAは、投資で得た利益が非課税になる制度であり、長期的な教育資金の積み立てに適しています。
「我が家は共働きだから関係ない」と思いがちな控除や制度も、ご自身の状況に合わせて確認することで、意外な節税効果や資産形成のチャンスが見つかることがあります。
毎年年末調整や確定申告の時期に、ご自身の状況を確認し、適用できる控除がないか見直す習慣をつけることが大切です。
また、自治体によっては、子育て世帯向けの独自の支援制度や助成金を用意している場合もありますので、お住まいの地域の情報をチェックすることも忘れずに行いましょう。
共働き夫婦のための賢い教育費準備の始め方
教育費の準備は、子どもの成長とともに必要となる長期的なプロジェクトです。
共働きのご夫婦は、二馬力で収入を得られるという強みを活かし、計画的に、そして賢く準備を進めることが可能です。
ここでは、教育費準備を始めるにあたって、まず何をすべきか、そしてどのような方法があるのかを具体的に解説します。
現状把握から始める!教育費の総額と必要時期をシミュレーションする
教育費準備を始める第一歩は、まず「いくら必要で、いつまでに準備する必要があるのか」を明確にすることです。
お子さんの年齢や進路によって、必要となる教育費は大きく変動します。
例えば、大学進学を想定する場合、国公立大学か私立大学か、自宅通学か下宿かによって、必要な費用は数倍異なります。
まず、現在のお子さんの年齢から、将来の教育段階(高校、大学など)に進むまでの年数を計算します。
次に、文部科学省の調査などを参考に、各教育段階で必要となるおおよその学費や諸経費を調べます。
例えば、大学4年間の総費用として、国公立大学で約500万円、私立大学(文系)で約700万円、私立大学(理系)で約1,000万円以上といった目安があります。
これに加えて、塾代や習い事、教材費、さらには進学に伴う引越し費用や一人暮らしの生活費なども考慮に入れる必要があります。
「うちの子は将来、海外の大学に進みたいと言っている」「芸術系の大学に進みたい」といった具体的な希望があれば、その情報も加味して、より詳細なシミュレーションを行いましょう。
その際、インフレ率も考慮に入れると、より現実的な金額が見えてきます。
例えば、年間2%のインフレ率で10年後には約1.22倍、20年後には約1.49倍になることを考えると、現在の学費をそのまま将来の必要額とすることはできません。
シミュレーションを行う上で、共働きのご夫婦で協力して情報収集することが大切です。
一方の親が学費や進路に関する情報を集め、もう一方の親が家計の収支や貯蓄状況を把握するなど、役割分担をすることで、効率的に進めることができます。
また、将来の教育費を計算する際には、単に「学費」だけでなく、「教育費以外の生活費」も考慮に入れることが重要です。
例えば、お子さんが大学進学で一人暮らしをする場合、学費とは別に毎月生活費(家賃、食費、光熱費、通信費など)がかかります。
これらの費用も加味した総額を把握することで、より現実的な準備計画を立てることができます。
共働き夫婦ならではの強みを活かした!教育費準備の具体的な方法
現状把握ができたら、次はいよいよ具体的な準備方法です。
共働きのご夫婦は、二つの収入源があるため、家計のやりくりが比較的しやすいという強みがあります。
この強みを活かし、無理のない範囲で着実に教育資金を積み立てていくことが重要です。
まず、毎月の家計収支をしっかりと把握し、教育費として積み立てられる金額を決定します。
「先取り貯金」の考え方を導入し、給与が振り込まれたら、まず教育費として一定額を貯蓄用口座に移す習慣をつけるのが効果的です。
これにより、無駄遣いを防ぎ、着実に貯蓄を増やすことができます。
貯蓄の方法としては、いくつかの選択肢があります。
一つは、学資保険です。
学資保険は、契約時に定めた時期(例えば大学入学時)に保険金が支払われる仕組みで、教育資金を計画的に準備するのに役立ちます。
また、親に万が一のことがあった場合、以後の保険料の支払いが免除され、予定通りに保険金が受け取れるという保障も付いている商品が多いのが特徴です。
ただし、学資保険は、インフレ率を考慮すると、必ずしも最も有利な方法とは言えない場合もあります。
もう一つは、NISA(少額投資非課税制度)やつみたてNISAを活用した投資信託による積立です。
NISA口座内での運用益は非課税となるため、長期的な視点で見れば、学資保険よりも高いリターンが期待できる可能性があります。
特に、つみたてNISAは、毎月一定額をコツコツと積み立てるのに適しており、投資初心者でも始めやすい制度です。
ただし、投資には元本割れのリスクが伴うため、ご自身の許容できるリスクの範囲内で、無理のない金額で始めることが大切です。
さらに、iDeCo(個人型確定拠出年金)も、教育資金準備の強力な味方となります。
iDeCoの掛金は全額所得控除の対象となるため、所得税・住民税の軽減効果があり、節税しながら将来の資産形成ができます。
ただし、iDeCoは原則60歳まで引き出すことができないため、教育資金として利用するには、お子さんが大学を卒業する年齢よりもさらに先の時期まで資金を運用できる場合に適しています。
共働きのご夫婦だからこそ、夫婦それぞれの収入やライフプランに合わせて、複数の準備方法を組み合わせることを検討しましょう。
例えば、比較的安全に準備したい部分は学資保険で、長期的な資産形成を目指す部分はNISAで、といったように、リスク分散を図ることも賢明な戦略です。
また、教育費準備の途中で、ご家庭の状況に変化があった場合は、貯蓄計画や投資方針を見直す柔軟性も大切です。
定期的に夫婦で話し合い、目標達成に向けて進んでいきましょう。
まとめ
共働きのご夫婦にとって、子育てと仕事の両立は大変ですが、賢く税制上の優遇措置を活用し、計画的に教育費を準備することで、将来への不安を軽減し、より豊かな子育てを実現することができます。
扶養控除や配偶者控除(特別控除)といった子ども関連控除を正しく理解し、ご自身の家庭にとって最も有利になるように活用することは、手取り収入を増やし、教育資金の積立に回せる原資を確保する上で非常に重要です。
また、教育費の準備においては、まず現状を正確に把握し、将来必要となる金額と時期をシミュレーションすることから始めましょう。
その上で、学資保険、NISAやつみたてNISA、iDeCoといった多様な金融商品を、ご自身のライフプランやリスク許容度に合わせて組み合わせることが賢明です。
共働きのご夫婦は、二つの収入源という強みを活かし、毎月の貯蓄額を計画的に設定し、先取り貯金などを習慣化することで、着実に教育資金を積み立てていくことが可能です。
この記事で紹介した情報を参考に、ぜひご夫婦で話し合い、今日からできる教育費準備を始めてみてください。
お子さんの健やかな成長と、輝かしい未来のために、賢い家計管理と資産形成は強力なサポートとなるはずです。

