メッセージカードを同封する際の結婚式招待状マナー

結婚式の招待状は、ゲストの皆様へ結婚の報告と、大切な一日へお招きする大切な手紙です。
最近では、この招待状にメッセージカードを添えて送る新郎新婦が増えています。
しかし、「メッセージカードを同封するのはマナー違反にならない?」「どんなことを書けば失礼にならないの?」と悩む方もいらっしゃるかもしれません。
ゲスト一人ひとりに向けた温かいメッセージは、受け取った方の喜びもひとしおですが、結婚式招待状マナーに沿った適切な方法でなければ、かえって失礼にあたる可能性もゼロではありません
この記事では、メッセージカードを同封する際の正しいマナーや書き方、選び方、そして封入方法まで、知っておくべきポイントを詳しくご紹介します。
あなたの心遣いがゲストにきちんと伝わるように、ぜひ参考にしてください。

目次

結婚式招待状にメッセージカードを添えるのはマナー違反?気持ちを伝える基本

結婚式の招待状にメッセージカードを添えることについて、かつては「正式な招待状に私的なメッセージを同封するのは避けるべき」と考える向きもありました。
しかし、現代においては、ゲストへの感謝の気持ちや、結婚式への出席をお願いする気持ちをより丁寧に伝える手段として、メッセージカードを添えることは広く受け入れられています。
むしろ、一人ひとりに向けた手書きのメッセージは、ゲストにとって大変嬉しいサプライズとなり、結婚式への期待感を高める効果も期待できます

なぜメッセージカードを添えるのか?その心遣いの意味

結婚式の招待状は、定型文で構成されることが多く、どうしても事務的な印象になりがちです。
もちろん、それ自体が失礼なわけではありませんが、ゲストとの関係性によっては、もう少し個人的な言葉を伝えたいと感じる新郎新婦も多いでしょう。
メッセージカードを添える最大の理由は、日頃の感謝の気持ちや、結婚式にぜひ来てほしいという熱い思いを、新郎新婦自身の言葉で伝えるためです。
例えば、遠方から来てくれる友人には「遠いところから来てくれてありがとう、久しぶりに会えるのが本当に楽しみだよ」といった具体的なメッセージを添えることで、そのゲストをどれだけ大切に思っているかが伝わります。
これは、単なる定型文の招待状だけでは伝えきれない、パーソナルな心遣いと言えるでしょう。
また、メッセージカードは、ゲストに「自分は特別に思われている」と感じてもらうための有効な手段でもあります。
一人ひとりの顔を思い浮かべながら言葉を紡ぐ時間は、新郎新婦にとっても、結婚式を迎えるにあたって改めてゲストへの感謝を深める貴重な機会となります
このような背景から、メッセージカードの同封は、現代の結婚式における温かい心遣いとして、多くの新郎新婦に選ばれているのです。

メッセージカードを同封する際の基本的なマナーと注意点

メッセージカードを同封すること自体はマナー違反ではありませんが、いくつかの基本的なルールと注意点があります。
まず、最も重要なのは、メッセージカードはあくまで「添え状」であり、メインはあくまで正式な招待状であるという認識を持つことです。
メッセージカードに結婚式の日時や場所といった重要な情報を記載する必要はありません。
それらはすべて招待状本体に記載されています。
メッセージカードは、補足的な、より個人的なメッセージを伝えるためのものです。
また、すべてのゲストに一律で同じメッセージカードを同封する必要はありません。
特に目上の方や、会社関係の方など、関係性によってはメッセージカードを添えない方が良い場合もあります。
例えば、会社の上司や主賓の方には、丁寧な言葉遣いを心がけるのはもちろんのこと、メッセージカードを添える場合は、失礼のないように細心の注意を払う必要があります。
迷う場合は、無理に添えず、丁寧な招待状のみをお送りするのが無難です。
メッセージカードを添える相手は、親しい友人や家族、会社の同僚など、気兼ねなく個人的なメッセージを伝えられる関係性のゲストを中心に考えると良いでしょう。
誰にメッセージカードを添えるか、誰には添えないかを決める際には、相手との関係性や、あなたがどのような気持ちを伝えたいのかをよく考えることが大切です。
ゲストによってメッセージカードの有無を変えることは、失礼にはあたりません
むしろ、一人ひとりに合わせた配慮として受け止められるでしょう。

手渡しと郵送で異なるメッセージカードの扱い方

結婚式の招待状をゲストに渡す方法には、主に手渡しと郵送があります。
メッセージカードを同封する場合、これらの渡し方によっていくつかの違いや注意点が生じます。
手渡しで招待状を渡す場合は、直接ゲストの顔を見て、言葉を添えながらメッセージカードを手渡すことができます
この場合、メッセージカードは招待状の封筒の中に入れることもあれば、招待状とは別に、渡す際に「これ、あなたにメッセージを書いたものなの」と言って直接渡すこともあります。
直接渡す場合は、よりパーソナルな気持ちが伝わりやすいという利点があります。
ただし、招待状本体は正式なものですので、クリアファイルなどに入れて丁寧に扱うのは手渡しでも同様です。
一方、郵送で招待状を送る場合は、メッセージカードは必ず招待状と同じ封筒に同封します。
この際、メッセージカードが他の同封物(返信ハガキ、会場地図など)と混ざってしまわないように、招待状本体の前に重ねて入れるなど、受け取ったゲストがメッセージカードに気づきやすいように配慮することが大切です。
また、郵送の場合は、手渡しのように直接言葉を添えることができません。
そのため、メッセージカードの文章だけで、あなたの気持ちが十分に伝わるように、より丁寧に、そして温かい言葉を選ぶ必要があります。
郵送の場合、メッセージカードのサイズや厚みによっては、封筒の厚みが増し、郵便料金が変わる可能性もありますので、事前に郵便局で確認しておくと安心です。
手渡しと郵送、それぞれの渡し方に応じて、メッセージカードの扱い方や、書く内容、そして準備の仕方を工夫することで、ゲストへの心遣いがより一層伝わるでしょう。

ゲストに喜ばれるメッセージカードの書き方と具体的な文例

メッセージカードは、あなたの言葉でゲストに気持ちを伝えることができる貴重な機会です。
どんなメッセージを書けば、ゲストに喜んでもらえるのでしょうか。
ここでは、相手別の書き分け方や具体的な文例、そしてメッセージを書く際に避けたい表現について詳しく見ていきましょう。
メッセージカードの魅力は、定型的な文章になりがちな招待状に、あなた自身の温かさやパーソナルな気持ちをプラスできる点にあります。
ゲスト一人ひとりの顔を思い浮かべながら、その人との思い出や、感謝の気持ちを素直に綴ることが、相手に喜ばれるメッセージを書くための最大のコツです

相手別(友人・親戚・上司など)のメッセージのポイント

メッセージカードを書く際には、ゲストとの関係性を考慮して言葉を選ぶことが非常に重要です。
親しい友人には、日頃の感謝や楽しかった思い出に触れつつ、結婚式で一緒に楽しみたい気持ちをカジュアルに伝えられます。
「〇〇とは学生時代からずっと一緒だね!結婚式でまたバカ騒ぎできるのが楽しみだよ!」のように、少しくだけた表現でも問題ないでしょう。
ただし、あまり内輪すぎるネタや、他のゲストが理解できないような内容は避けるのが無難です。
親戚の方には、日頃お世話になっている感謝の気持ちと、結婚の報告、そして今後も変わらぬお付き合いをお願いする言葉を中心に書きます。
「〇〇おじ様、〇〇おば様、いつも温かく見守ってくださりありがとうございます。
結婚の報告と、日頃の感謝を伝えたく、メッセージを添えさせていただきました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
」のように、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。
特に、年配の親戚の方には、失礼のないよう、より丁寧な言葉を選ぶことが大切です。
会社の上司や目上の方へメッセージカードを添える場合は、さらに丁寧な言葉遣いが求められます。
日頃の感謝と、結婚式へのご臨席をお願いする言葉を簡潔にまとめます。
「〇〇部長、この度はご多忙の中、結婚式にご招待させていただき、誠にありがとうございます。
日頃より大変お世話になっておりますこと、心より感謝申し上げます。
ぜひご臨席賜りますようお願い申し上げます。
」のように、敬意を示す言葉を中心に構成します
相手との関係性を見極め、適切なトーンでメッセージを書くことが、ゲストに気持ちよく受け取ってもらうための重要なポイントです。

そのまま使える!丁寧な文例と避けるべき言葉

メッセージカードに何を書けば良いか迷う方のために、相手別の具体的な文例をいくつかご紹介します。
これらの文例を参考に、あなた自身の言葉を加えてみてください。

【友人への文例】
「〇〇へ
結婚することになりました!
いつも私の味方でいてくれて本当にありがとう。

結婚式で〇〇に会えるのが今からすごく楽しみだよ!
当日は思いっきり楽しもうね!
〇〇より」

「〇〇へ
この度、結婚式を行うことになりました。

学生時代からの大切な友人である〇〇に来てほしくて、メッセージを添えました。

久しぶりにみんなで集まって、楽しい時間を過ごせたら嬉しいです。

当日、会えるのを楽しみにしています!
〇〇より」

【親戚への文例】
「〇〇おじ様、〇〇おば様
この度、結婚することになりました〇〇です。

いつも温かく見守ってくださり、本当にありがとうございます。

結婚式では、日頃の感謝の気持ちを直接お伝えできればと思っております。

ぜひご出席いただけますと幸いです。

今後とも末永いお付き合いをよろしくお願いいたします。

〇〇より」

【会社の上司への文例】
「〇〇部長
この度、結婚式にご招待させていただきます〇〇です。

日頃より大変お世話になり、心より感謝申し上げます。

ささやかではございますが、感謝の気持ちをお伝えしたく、メッセージを添えさせていただきました。

ご多忙とは存じますが、ぜひご臨席賜りますようお願い申し上げます。

今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

〇〇より」

メッセージを書く上で避けたい言葉はいくつかあります。
まず、句読点(、や。
)を使用しない
という結婚式における一般的なマナーがあります。
これは「終止符を打たない」「区切りをつけない」という意味合いが込められています。
メッセージカードも招待状に準じて、句読点を使わずにスペースで区切るのが望ましいとされています。
また、「忙しいとは思いますが」「ご祝儀は不要です」といった相手に気を遣わせる表現や、ネガティブな内容は避けるべきです。
あくまでお祝いの気持ちと感謝、そして式への招待を伝えるポジティブな内容にしましょう。
忌み言葉(別れる、切れる、離れるなど)や重ね言葉(重ね重ね、くれぐれもなど)も避けるのがマナーです。
これらの言葉に注意して、心を込めてメッセージを綴りましょう。

メッセージカードにふさわしい筆記具や紙の選び方

メッセージカードを書く筆記具や、カード自体の選び方も、ゲストへの印象を左右する大切な要素です。
筆記具は、万年筆やインクのにじみにくい油性ボールペン、ゲルインクボールペンなどが適しています
インクの色は、フォーマルな場面では黒や濃い青色が一般的です。
特に目上の方や会社関係の方へ送る場合は、黒のインクで丁寧に書くのがおすすめです。
親しい友人へであれば、インクの色を少し工夫して、カードのデザインに合わせた色を選んでみるのも良いでしょう。
ただし、蛍光ペンや消えるボールペン、鉛筆はカジュアルすぎるため避けるべきです。
紙の選び方については、招待状本体の雰囲気やデザインに合ったものを選ぶと統一感が出ます
厚みがあり、しっかりとした質の良い紙を選ぶと、より丁寧な印象を与えられます。
光沢のあるもの、マットなもの、和紙調のものなど、様々な素材がありますので、招待状との相性を考えて選びましょう。
サイズは、招待状の封筒に無理なく収まるサイズが前提です。
大きすぎると封筒の中で折れてしまったり、入れにくかったりします。
逆に小さすぎると紛失の原因になることもあります。
一般的には、ハガキサイズや名刺サイズより一回り大きい程度のカードが多く使われます。
デザインは、シンプルで上品なものがおすすめです。
結婚式のテーマカラーや雰囲気に合わせたものを選ぶと、より一層気持ちが伝わるでしょう。
最近では、二人の写真を入れたり、オリジナルのイラストを入れたりする方もいますが、目上の方には控えめなデザインの方が好まれる傾向があります
手書きで文字を書く際には、丁寧に、そして心を込めて書くことが何よりも大切です。
多少の字の癖があっても、丁寧に書かれた文字からは書き手の気持ちが伝わります。
間違えてしまった場合は、修正液や二重線で訂正せず、新しいカードに書き直すのがマナーです。

メッセージカードの準備から封入まで!知っておきたい実践マナー

心を込めてメッセージカードを準備しても、封入方法や郵送の際の注意点を間違えてしまうと、せっかくの心遣いが台無しになってしまうこともあります。
ここでは、メッセージカードを招待状に同封する際の実践的なマナーについて解説します。
メッセージカードは、招待状や返信ハガキ、会場地図、付箋(挙式案内や受付のお願いなど)といった他の同封物と一緒に一つの封筒に入れて送ります。
すべての同封物が揃っているか、ゲストによって内容が異なる付箋などを間違えていないかなど、最終確認をしっかり行うことが重要です。

招待状に最適なメッセージカードの選び方(サイズ・デザイン)

招待状に同封するメッセージカードの選び方には、いくつかのポイントがあります。
まず、サイズについてですが、これは前述の通り、招待状の封筒に無理なく収まることが大前提です。
一般的に、招待状のサイズは洋1号封筒(176mm×120mm)や洋2号封筒(162mm×114mm)が多いため、それらに収まるハガキサイズ(148mm×100mm)やそれより一回り小さいサイズ(例えば150mm×90mm程度)がよく選ばれます。
封筒に対してあまりにも大きすぎたり小さすぎたりするカードは避けた方が無難です。
特に郵送の場合は、カードが封筒の中で動いてしまったり、他の同封物と紛れてしまったりするのを防ぐためにも、適切なサイズを選ぶことが重要です

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