結婚式の準備は多岐にわたりますが、ゲストをお招きする招待状はとても大切な第一歩です。
最近では、手軽さとデザインの自由度から電子招待状を選ぶカップルが増えています。
紙の招待状とは少し異なる電子招待状だからこそ、メッセージの書き方には悩む方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、電子招待状に最適な結婚式メッセージ例文と注意点について、詳しくご紹介します。
ゲストに失礼なく、心からの感謝と結婚の喜びを伝えるためのメッセージ作成のポイントを、ぜひ参考にしてくださいね。
電子招待状のメッセージ、基本を押さえよう
電子招待状は、メールや専用サイトを通じてゲストに送付する新しいスタイルの招待状です。
紙の招待状に比べて準備の手間が少なく、デザインも多様なため、特に若い世代を中心に人気が高まっています。
しかし、その手軽さゆえに、メッセージの書き方には紙とは異なる配慮が必要になる場合があります。
ここでは、電子招待状でメッセージを作成する上での基本的な考え方や、守るべきマナーについて解説します。
形式が新しいからといって、感謝の気持ちや丁寧さを忘れてはなりません。
ゲストへの敬意をしっかりと伝えることが、電子招待状を成功させる鍵となります。
紙の招待状との違いとメッセージの基本的な考え方
紙の招待状は、伝統的な形式に則り、時候の挨拶から始まり、句読点を使わないなど独特のマナーがあります。
一方、電子招待状は、よりカジュアルな印象を与えることが多いため、完全に同じマナーを踏襲する必要はありませんが、最低限の礼儀は不可欠です。
電子招待状のメリットは、ゲスト一人ひとりに合わせたメッセージを添えやすい点です。
定型文だけでなく、日頃の感謝や、式に来てほしいという率直な気持ちをパーソナルな言葉で加えることで、ゲストは「自分のために送ってくれたんだ」と感じ、より一層喜んでくれるでしょう。
基本的な構成としては、結婚の報告、挙式・披露宴への招待、出欠確認のお願い、そして結びの言葉となります。
そこに、送る相手との関係性に応じた温かいメッセージをプラスすることが、電子招待状のメッセージの基本的な考え方です。
例えば、親しい友人には少しくだけた表現を使っても良いですが、目上の方には丁寧な言葉遣いを心がける必要があります。
紙の招待状よりも柔軟性がありますが、相手への配慮は忘れずに、心を込めてメッセージを作成しましょう。
句読点や忌み言葉、重ね言葉のマナー
結婚式の招待状では、古くから句読点を使わない、忌み言葉や重ね言葉を避けるといったマナーがあります。
これは、「お祝い事に終止符を打たない」「不幸や再婚を連想させる言葉を使わない」といった願いが込められているためです。
電子招待状の場合、メールやWebサイトのメッセージ機能を利用することが多いため、完全に句読点を排除すると読みにくくなることもあります。
そのため、電子招待状では句読点を使用しても問題ないという考え方が一般的になりつつあります。
しかし、相手によっては句読点を避ける伝統的なマナーを重視する方もいらっしゃるため、特に親族や目上の方に送る場合は、句読点の使用について考慮するか、より丁寧な言葉遣いを心がけることでカバーすると良いでしょう。
一方で、忌み言葉(例:別れる、切れる、破れる、終わる、四、九など)や重ね言葉(例:重ね重ね、度々、再三、再びなど)は、電子招待状でも避けるのが基本マナーです。
これらの言葉は、お祝いの場にはふさわしくないとされているため、メッセージを作成する際には細心の注意を払いましょう。
もし使ってしまいそうな場合は、類義語に置き換えるなどして対応します。
メッセージ作成時には、一度声に出して読んでみるなどして、不適切な表現が含まれていないか確認することが大切です。
【相手別】電子招待状のメッセージ例文集
電子招待状のメッセージは、送る相手によって文面を調整することが、より丁寧で心のこもった印象を与える上で非常に重要です。
親族、友人、職場の上司や同僚など、それぞれの関係性に合わせたメッセージを添えることで、ゲストは新郎新婦からの温かいおもてなしの心を感じ取ることができます。
ここでは、相手別のメッセージ例文をいくつかご紹介します。
これらの例文を参考に、ご自身の言葉でアレンジを加えて、オリジナリティあふれるメッセージを作成してみてください。
単に招待の案内を送るだけでなく、日頃の感謝や、結婚式への期待を伝える一文を加えることで、ゲストはより一層結婚式を楽しみに感じてくれるはずです。
親族・上司・目上の方へのメッセージ例文
親族や職場の上司、目上の方へ送るメッセージは、丁寧さと敬意を第一に考えます。
日頃お世話になっている感謝の気持ちや、今後ともお付き合いをお願いしたいという真摯な気持ちを伝えることが大切です。
例文を参考に、ご自身の言葉でアレンジしてください。
親族へのメッセージ例文:
謹啓
皆様におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
この度 私たちは結婚することとなり ○月○日に結婚式を挙げる運びとなりました
つきましては 日頃お世話になっております皆様に感謝をお伝えしたく ささやかではございますが披露宴を催したく存じます
ご多忙中とは存じますが 是非ご出席賜りますようお願い申し上げます
今後とも未熟な二人ではございますが 温かく見守っていただけますと幸いです
まずは電子メールにてご案内申し上げます
敬具
(アレンジ例)
〇〇おじ様 〇〇おば様
ご無沙汰しております 〇〇です
この度 私たちは結婚することとなり ○月○日に結婚式を挙げる運びとなりました
日頃より温かく見守ってくださり 本当にありがとうございます
つきましては 感謝の気持ちをお伝えしたく ささやかではございますが披露宴を催したく存じます
お忙しいところ大変恐縮ですが 是非ご出席いただけたら嬉しいです
今後ともどうぞよろしくお願いいたします
親族へのメッセージは、関係性によって丁寧語と謙譲語を使い分けることが重要です。
特に年配の親族には、よりかしこまった表現を用いる方が無難な場合もあります。
一方で、普段から親しくしている親族には、少し柔らかい表現を取り入れても良いでしょう。
上司・目上の方へのメッセージ例文:
拝啓
皆様におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
日頃より大変お世話になっております ○○部の〇〇です
私事ではございますが この度かねてよりお付き合いしておりました〇〇さんと結婚する運びとなりました
つきましては 日頃お世話になっております皆様に感謝をお伝えしたく ささやかではございますが披露宴を催したく存じます
ご多忙中とは存じますが 是非ご出席賜りますようお願い申し上げます
今後とも未熟な二人ではございますが ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます
まずは電子メールにてご案内申し上げます
敬具
(アレンジ例)
〇〇部長
いつも大変お世話になっております 〇〇です
この度 私たちは結婚することとなり ○月○日に結婚式を挙げる運びとなりました
つきましては 日頃の感謝をお伝えしたく 〇〇部長にも是非お越しいただきたく存じます
お忙しいところ大変恐縮ですが ご臨席賜りますようお願い申し上げます
今後とも変わらぬご指導をいただけますと幸いです
上司や目上の方へのメッセージでは、丁寧な言葉遣いを徹底し、失礼のないように細心の注意を払います。
会社の慣例や文化によって、どこまでカジュアルにして良いかが変わる場合もあるため、事前に職場の先輩などに相談してみるのも良いでしょう。
結びの言葉では、今後の仕事への意欲や、変わらぬご指導をお願いする言葉を入れると、より丁寧な印象になります。
友人・同僚へのメッセージ例文
友人や同僚へ送るメッセージは、親しみやすさを出しつつも、結婚式というお祝いの場にふさわしい丁寧さも持ち合わせることがポイントです。
普段の付き合い方によって、メッセージのトーンを調整しましょう。
友人へのメッセージ例文:
〇〇へ
久しぶり 〇〇です!
この度 私たちは結婚することになり ○月○日に結婚式を挙げることになったよ
〇〇にもお祝いしてもらえたら嬉しいなと思って 招待状を送らせてもらいました
式では〇〇に会えるのを楽しみにしてるね!
ぜひ来てください!
(アレンジ例)
〇〇!
元気? 〇〇だよ!
ついに私たち結婚することになりました! 〇月〇日に式をやるんだけど 〇〇にも来てもらえたらめちゃくちゃ嬉しいです!
絶対来てねー! 待ってる!
友人へのメッセージは、普段の関係性に合わせてカジュアルな表現を取り入れることができます。
ただし、あまりにもくだけすぎると、結婚式というフォーマルな場への招待状としては不適切に感じられる可能性もあります。
親しき仲にも礼儀あり、という言葉を念頭に置き、程よい親しみやすさを目指しましょう。
共通の思い出やエピソードを軽く盛り込むと、よりパーソナルなメッセージになります。
同僚へのメッセージ例文:
〇〇さん
お疲れ様です 〇〇です
この度 私たちは結婚することとなり ○月○日に結婚式を挙げる運びとなりました
つきましては 日頃お世話になっている〇〇さんにも是非お越しいただきたく 招待状を送らせていただきました
お忙しいところ恐縮ですが ご都合がよろしければ是非ご出席ください
式で〇〇さんにお会いできるのを楽しみにしています
(アレンジ例)
〇〇さん
こんにちは 〇〇です!
私事ですが この度結婚することになり 〇月〇日に結婚式を挙げることになりました!
いつも頼りになる〇〇さんにも是非お祝いしてもらいたいです!
忙しい時期かとは思いますが もしよかったら来てください!
同僚へのメッセージは、職場の雰囲気や関係性によって丁寧さを調整します。
普段からフランクに話す間柄であれば、友人向けのメッセージに近いトーンでも良いですが、基本的には丁寧語を使う方が無難です。
日頃の業務での感謝や、今後も一緒に頑張っていきたいという気持ちを伝えると、より良い関係性を築くことにつながります。
電子招待状ならではの注意点と送付後の確認事項
電子招待状は便利ですが、紙の招待状とは異なるいくつかの注意点があります。
これらを事前に把握しておくことで、スムーズにゲストを招待し、トラブルを防ぐことができます。
また、招待状を送付した後も、いくつか確認しておくべき事項があります。
電子招待状ならではの特性を理解し、適切に対応することが、ゲストに安心して出席してもらうために重要です。
ここでは、電子招待状を送る際に特に気をつけたい点と、送付後のフォローについて詳しく解説します。
送信前に確認したい電子招待状特有の注意点
電子招待状を送る前に、いくつか確認しておきたい重要な点があります。
まず、ゲストのメールアドレスや連絡先が正確であるかを確認することです。
誤ったアドレスに送ってしまうと、招待状が届かなかったり、関係のない人に情報が漏洩したりする可能性があります。
事前に連絡を取り、最新の連絡先を確認しておくと安心です。
次に、招待状の形式やデザインがゲストにとって適切か検討することです。
特に年配の方やIT機器の操作に不慣れな方の中には、電子招待状の閲覧や返信が難しいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
そのようなゲストには、個別に電話でフォローしたり、必要に応じて紙の招待状も用意したりするなど、配慮が必要です。
また、電子招待状のシステムによっては、迷惑メールフォルダに入ってしまう可能性もあります。
送付後、ゲストに「招待状を送った旨」を個別に連絡することで、確認を促すことができます。
さらに、電子招待状には通常、式場の場所や時間、返信期日などが記載されたWebサイトへのリンクが含まれます。
このリンクが正しく機能するか、必要な情報がすべて掲載されているかを、送信前に必ず複数人で確認しましょう。
特に、地図アプリへのリンクや、アレルギーなどの連絡事項を記入するフォームがある場合は、実際に操作して問題がないかテストすることが大切です。
いつ送る?返信期日の設定と送付後のフォロー
電子招待状の送信時期は、一般的に挙式の2ヶ月~3ヶ月前が目安とされています。
紙の招待状より準備期間が短縮できるため、もう少し遅くても対応できますが、ゲストに余裕をもって予定を調整してもらうためにも、早めに送るに越したことはありません。
ただし、あまりに早すぎるとゲストが忘れてしまう可能性もあるため、式までの期間を考慮して最適なタイミングを選びましょう。
返信期日の設定も重要です。
紙の招待状では通常、送付から1ヶ月後程度に設定しますが、電子招待状の場合は、システムによっては返信しやすいこともあり、紙より少し短めに設定することも可能です。
しかし、ゲストの都合を考慮し、最低でも3週間程度は期間を設けるのが親切です。
返信期日が迫ってきたら、まだ返信がないゲストに個別に連絡をして、確認を促すフォローを行いましょう。
この際も、丁寧な言葉遣いを心がけ、「届いているか心配で連絡しました」といったニュアンスで伝えるのが良いでしょう。
返信がないからといって催促するような表現は避け、あくまでゲストを気遣う姿勢を見せることが大切です。
また、ゲストからアレルギーや食事に関する要望があった場合は、電子招待状の返信フォームで受け付けるだけでなく、個別に連絡を取り、詳細を確認するなど、丁寧な対応が必要です。
送付後のフォローをしっかりと行うことで、ゲストは安心して結婚式当日を迎えることができます。
まとめ
電子招待状は、現代の結婚式準備において非常に便利なツールです。
メッセージ作成においては、紙の招待状の伝統的なマナーを踏まえつつも、電子ならではの柔軟性を活かし、ゲスト一人ひとりに合わせた温かい言葉を添えることが重要です。
句読点や忌み言葉、重ね言葉などの基本的なマナーに配慮しながらも、親族、友人、上司など、送る相手との関係性に応じたメッセージを考えることで、より心のこもった招待状になります。
特に、日頃の感謝や結婚式への期待を伝える一文を加えることで、ゲストは新郎新婦の気持ちを感じ取り、結婚式への参加意欲を高めてくれるでしょう。
また、電子招待状ならではの注意点として、ゲストの連絡先確認、IT機器に不慣れな方への配慮、迷惑メール対策、そしてリンクの動作確認が挙げられます。
これらの点に事前に気を配ることで、スムーズな招待が可能です。
送付後も、適切なタイミングで返信期日を設定し、返信がないゲストへの丁寧なフォローを行うことが、ゲストに安心して結婚式当日を迎えてもらうために不可欠です。
電子招待状を上手に活用し、ゲストの皆様に結婚の喜びを共有し、心からお祝いしてもらえる素敵な一日を迎えてください。